●依頼No.427 依頼者:潤さん

胸の上に幽霊が正座している話について

20年程前のマンガだと思います。
主人公は高校生くらいの女の子。友達数人と和風の旅館のような屋敷に泊まりに行きます。夜、皆が寝静まった頃ふと目を覚ますと、その女の子は布団ではなく、床の間に頭を乗せるような格好で眠っていました。ヘンだな、と思いつつもまた自分の寝床に戻るのですが、また異変を感じて目を覚ますと、自分はまた床の間に頭をかけて眠っているのです。他には、眠っている最中に体が宙に浮き上がり(金縛りのような状態になっていて声も出ません)、窓から外に出て下に落下したり。そしてある夜寝苦しくて目を覚ますと、なんと胸の上に着物姿の女の幽霊が正座していて自分の顔を真上から覗き込んでいたのです。女の幽霊は主人公に向かって「●●様、■■年お待ちしておりました」というような事を囁きます。
主人公はその後、その幽霊の事についての真相を知りました。

その女の幽霊は昔ここの召使いで、当時の屋敷のお嬢様(?)に苛められていました。ある日、召使いの彼女が大切にしていた着物(彼女の親の形見か何かだったと思うのですが)に、そのお嬢様がわざと墨汁か何かをかけて着物を汚してしまいました。召使いの彼女は怒り悲しんで、お嬢様に飛びかかりますが、お嬢様に突き飛ばされて床の間に頭をぶつけて死んでしまいます。そのお嬢様というのが、どういう訳か主人公とうりふたつで、召使いの女の幽霊は主人公をお嬢様だと思って化けて出てきたらしいのです。その後旅館が火事になるのですが、主人公の女の子は、その火事の中で一通の手紙を発見します。それは、お嬢様が召使いの彼女宛てに書いた謝罪の手紙で、「墨汁をかけたのはわざとではなかった、申し訳ない事をした」みたいな事が書かれてあったと思います。女の幽霊が現れて、主人公の女の子を焼死させようと彼女に抱きつきます。主人公は必死に、「わざとじゃなかったのよ!」と手紙の事を幽霊の女に言い聞かせます。火に焼かれて柱が倒れてくるのですが、もう終わりだと思った瞬間、幽霊が主人公を突き飛ばし、主人公は間一髪の所で助かりました。

というようなあらすじだったと思うのですが……なにしろ昔の事なので細かい所までは覚えていません。作者の名前も全く覚えていないのですが、どなたかご存知の方がいらしたら教えてやって下さい。どうぞ宜しくお願いします。

胸の上に幽霊が乗っていたシーンは、確かまるまる一ページ使ってドンと描かれてました。幽霊が主人公の顔を覗き込みながら「お待ちしておりました」というような事を言う時の顔は不気味に笑っていて、凄く怖かったです。幽霊の髪型はストレートで肩より長く背中の途中まで位? だったような気がします。(潤さん・02/07/25)

坂東江利子先生の作品で『私は知らない』です。友人と2人で旅館に泊まるのですが、そこで幽霊に命を狙われます。主人公がそのお嬢様の生まれ変わりだからです。幽霊は召使いのように扱われてはいたものの、その家の娘でした。愛人の子だった為待遇が悪かったようです。りぼんコミックスの『誰かがいる』に収録されてます。絶版だと思いますが、結構古本屋やネットでみかけるので入手は可能だと思いますよ(^^) (柚槻さん・02/07/26)

柚槻様、レス有難う御座いました。 こんなに早くお返事が頂けるとは思っていなかったので凄く嬉しいです。

そうか……幽霊は召使いじゃなくて愛人の子だったんですね。読んだのが昔なので記憶が怪しくなっていたみたい……すっかり召使いと思い込んでました。(><;)このマンガは小学生の時クリスマスプレゼントに親が買ってくれた雑誌に載ってたんです。(こんな怖いマンガを買って子供に与える親もどうかと思いますが……笑)あれからずっと気になってたので、わかって本当に嬉しいです。
また古本屋で探してみますね。 本当に有難う御座いました!!(潤さん・02/07/26)