●依頼No.464 依頼者:玉井史香さん

「ノアの箱舟」的ストーリーについて

25年ほど前のマンガです。主人公は陸上選手で水が怖い少女。毎朝、洗面器に顔をつけてなんとか恐怖心を克服しようとしています。ところが足がだんだんおかしくなって、入院してしまう。病院でひとりの少年と出会うのですが、彼はピアニストで手に異常をきたしている、そして高所恐怖症...。?好きなも のを奪われた。?怖いものがある。ともに共通項を持ったふたりは仲良くなっていきます。ラストに至って大洪水がおこり、少女の足は魚と化し人魚に、少年の腕は翼になり、ふたりは洪水から助かる。ほかにも同じ変化の経緯を辿って助かった人々が...。「ぼくたちは選ばれた人間だったんだね」とかなんと か少年が言ったような。32歳のわたしが小学生のときに、病院かどこかで読んだ雑誌にのっていました。タイトルも作者名もわかりません。絵柄はリアルな感じでした。どなたかお心当たりがあればお教え下さいませ。

成毛厚子『ノアの子供たち』でしょう。「増刊少女フレンド」1978年9月号の掲載され、『復讐の仮面』(講談社コミックロマンミステリー)に収録されました。ラストで腕が翼に変化した少年が人魚となった少女を迎えるシーンが印象的です。 (島本。さん・02/10/23)

●島本。さん、どうもありがとうございます!そうですか、成毛厚子でしたか・・・。けっこう昔から描いてらっしゃったんですね。確かに、成毛っぽい絵柄でした。長年の謎が解けてうれしいです。少女の両足の境がなくなっていくところ、ふたりがそれぞれ怖いものに適応する変化をとげるところ、小学生のわたしに強烈な印象を残したマンガでした。かさねがさね、お礼申し上げます、ありがとうございました。(玉井史香さん・02/10/23)

(1420) 依頼者:じるさん(06/03/08)

主人公が人魚になってしまうSFものについて

はじめまして。
20数年前に当時小学生だった私が雑誌で読んで忘れられない作品について質問させていただきます。

主人公は陸上部に所属する女子高校生。平凡な学生生活を送っていたが、いつ頃からかよく転んだり、つまづいたりするようになってしまった。やがて陸上競技でも支障をきたすほどに足が不自由になってきて、不安を募らせていた矢先、誤って(?)プールに転落してしまう。すると、陸上でのぎこちなさが嘘のように体が動き、水に包まれ安らぎを感じていた。それまでの彼女はカナヅチで洗面器の水に顔をつけることすら怖がっていたのに。

やがて、足はほとんど動かなくなり、両足の皮膚が徐々に癒着し2本の足がぴったりとくっついて1本になってしまう。入院し、検査するも原因がわからず、珍しい症状に医師達は彼女の意思を無視して、人体実験を試みようとしていた。それを知った彼女は、指が癒着してしまい同じく入院していた、ピアニスト志望の青年とともに車で逃げ出す。(青年がアクセル・ブレーキを操作、主人公が後部座席から身を乗り出してハンドル操作)

やがて、世界は天変地異により水没してしまい、両足が癒着してしまった主人公は人魚に、指が癒着してしまった青年は腕が翼に変化し、鳥人となって水没してしまった世界を生き延びていく。

あまり長い作品ではなく32p前後の作品だったと思いますが、定かではありません。が、主人公が入院した後はかなり展開が急で、天変地異も数コマで描かれたのみだったような気がします。その頃のラブコメ全盛の雑誌のなかでかなり異彩を放っていて、絵も骨太でしっかりした、当時のマンガマンガした絵ではなかったように記憶しています。

ぜひ、もう一度読んでみたいですし、この作家さんの他の作品も読んでみたいので、ご存知の方はどうかお知らせくださいませ。よろしくお願いいたします。

●じるさんのお尋ねの作品は、成毛厚子先生の『ノアの子供たち』です。以前、この作品について同様の質問が掲示板に出ていましたので、ご参考までに。 (べらさんさん・06/03/09)