●依頼No.596 依頼者:ぱすたさん

里中満智子・奈々子という少女が主人公の話について

今から20年以上前だと思うのですが、主人公の名前は「奈々子」。奈々子は少しの知的障害者です。ある日大金持ちの青年と出会い恋におち青年のアパートで同棲を始めます。(青年は独立していた)奈々子のまっすぐでピュアなところに惹かれた青年も、やがて「このまま奈々子と一緒にいていいのだろうか。」と疑問を抱きます。(セリフで「このまま奈々子といると自分は馬鹿になるんじゃないか」っていうのを覚えています)

しかしそんな困難も乗り越えて二人は結婚、青年の実家で両親と生活をします。義理の両親は奈々子にとても良くしてくれて、とくに義父は奈々子の入れてくれた紅茶を美味しそうに飲んでくれます。しかし身体が弱かった奈々子は最後に死んでしまうのです。

こんな感じのストーリーです。やたら紅茶を入れるシーンが出てきたのを覚えているのですが。多分なにかの作品の収録作としてだと思うんですが、タイトルを忘れてしまいました。どなたか教えて下さい。そして出来たら入手方法もお願いします。

●ぱすたさん。こんにちは。お探しの作品ではないと思いますが、講談社KCコミックスで里中満智子さん『マコとツトムの親密指数』の同時収録『めぐりあい』に奈々子という主人公が出て来ます。

同郷の青年、克巳とアパートで同棲を始めますが奈々子は正常で、克巳は夜間高校から大学に進学します。彼は尽くしてくれる奈々子のことが次第にうとましくなり、大学で知り合ったお金持ちのお嬢さんに惹かれていきます。「このまま奈々子といると自分はだんだん頭が悪くなってしまうのでは」と思い始めます。大学で克巳とお嬢さんが一諸にいるのを見かけた奈々子は絶望のあまり自殺未遂を起こします。しかし、病院で妊娠を告げられると子供を愛のあかしに生きて行こうと思い直します。克巳も相手に自分が父親のあとつぎにふさわしい振る舞いを要求され、はじめて、奈々子の存在の大切さに気がつきます。それでハッピーエンドになるのですが、奈々子は健康ですし、彼の義理の両親は出てきません(親切なおばさんは出て来ます。)コーヒーを飲むシーンはありますが、紅茶はないです。

内容はかなり違いますが、名前とセリフが同じで似ている部分がありますのでご参考までにお書きしました。1974年発行「週刊少女フレンド」第4.5合併号所載でコミックスは1979年発行です。 (恥さん・03/06/28)

●恥さん情報ありがとうございました!私勘違いをしていたようです。『めぐりあい』と、もう一つ里中先生の何かの作品をミックスさせていたようでした。( ̄□ ̄;)

『めぐりあい』そうそう、そのようなタイトルでした!邪気のない笑顔の「奈々子」を鬱陶しくなり始める克己でしたね。懐かしいです。じゃああと一つの「紅茶がやたらでてくるシーン」の作品はなんだったのでしょう・・・。 ああ、まだ謎が残っている。

ともあれ、ありがとうございました!(ぱすたさん・03/06/28)

●ぱすたさん。再度こんばんは。書き忘れたんですが、里中先生のデビュー作『ピアの肖像』新書版(なかよしKC)に『ナナ よいつまでも』という作品が収録されてました。そのナナは知的障害があり、相手の青年はお金持ちの息子さんでした。お医者さんは彼を助けるため、ナナを犠牲にしてしまい、ラストで彼女は亡くなってしまいます。サンコミックス版所蔵しているのですが、どこにしまいこんだのか見つかりません。でも収録内容が微妙に違うのでなかったかも。新書版は手放してしまいましたので確認できません。(^^;でも義理のお父さん、意地悪だったし、「紅茶のやたらでてくるシーン」思い出せないので、もしかして、もう一作品ミックスされているのかな?(恥さん・03/06/28)

●タイトル失念ですがこの紅茶の場面に記憶があります。たぶん『絵里子』とかのかなり古い収録作品だと思います。

内容は両親は他界していて兄と知恵遅れの妹が二人で暮らしています。確か、妹は生まれつきの知恵遅れではなかったと思います。(なにかの事故?)兄は妹をとても可愛がっていて、貧しいながらも仲良く暮らしています。そんな兄が結婚します。相手の女性も兄に好かれたくて妹を可愛がります。結婚後は、女性の両親と同居でお手伝いさんもいるいい家庭だったと思います。妹は紅茶の入れ方を教わり義父に喜んでもらうシーンがありました。結構印象深いシーンでしたので、このことだと思います。妹はみんなの為につくしますが、これがあだとなります。一生懸命磨いた階段で奥さん(兄嫁)が滑って流産してしまいます。この事で妹を罵倒してしまい、妹は飛び出して車に引かれて死んでしまいます。(確か入院中の兄嫁に紅茶を持って行った)結局、兄はこの女性と別れてしまいます。こんな感じの内容ですがいかがでしょうか?

どの作品の収録作品かは忘れてしまいましたが。(^^;;; (nokoさん・03/06/28)

●nokoさん、ぱすたさん。わかりました!!あっ〜。なんとヒマな私。nokoさんのお話で思い出しました。それは、『遠い青空』ですね。『幸福の条件』KCコミックス収録です。

主人公はしのぶで火事が原因で障害を持ちます。(父と母はその事故で亡くなります)兄は部長の娘と結婚し、しのぶを連れて妻の家に同居します。義父はとてもやさしく、しのぶのいれた紅茶をほめてくれたりします。入院中の義姉にティーポットを持って行きますが、怒った義姉に割られてしまいます。死ぬときも「ときどき紅茶いれてくるよ」と言いながら手術室に入ります。お葬式のとき義父母は棺に紅茶の箱を入れてあげます。兄は妻と別れる決心をし骨箱を抱いて「しのぶ、青い空を見に行こう」と列車に乗っているところで終わります。

1975年の初版発行で1972年発行「週刊少女フレンド」第11号所載とあります。どの本もオークションで見かけます。 (恥さん・03/06/28)

●恥さん、nokoさん!ありがとうございます!やっとつながりました!!!そう、『遠い青空』でしたね!そうか、兄妹だったんだ!最後兄は妻と別れるのですよね。そうそう「しのぶ」でしたよーーーー!!!義姉はとまどって「しのぶ」に接していたのを思い出しました。それでも義父は歩み寄ろうと、しのぶの思いにこたえようとしていたのを覚えています。

恥さん、nokoさん情報ありがとうございました。(再度!)やっとスッキリしましたあーーー!!^^

『奈々子』の方の「あこがれ」も想い出に残っている作品で、『遠い青空』と同様に思っておりました。 このふたつの作品を読んでみたいと思ってます!

ありがとうございました!!!(こればっかだあ・・) (ぱすたさん・03/06/29)