●依頼No.772 依頼者:朱莉さん(04/08/25)

主人公と義兄との恋愛ものについて

20年ぐらい前(それ以上かも・・)にコミックで読んだ話でタイトルも作者もわからず気になっているマンガがあります。

ストーリーは主人公と義兄との恋愛話だったと思います。たぶん、父親が再婚した相手の連れ子だったような・・・。 ただ、その再婚相手がいじわるで別の女と息子をくっつけようとしてたように思います。
はっきりと記憶している場面…母の日に贈るために主人公は赤と白のカーネーションを買います。でも、継母の連れ子である妹か弟に理由は忘れましたが赤のカーネーションをあげます。継母は息子とくっつけようとしている女の子が赤のカーネーションをくれたことに「本当の母親だとおもってくれている」と喜びます。しかし、主人公の女の子が白のカーネーションを持ってきたことに気分を害します。1巻の最後は主人公が雨に打たれるシーンだったように思います。

手がかりが少なくて申し訳ありません!コミックで読んだので何の雑誌に載っていたかももわかりません。この作品について何かご存知の方はいらっしゃいませんか? 

 ●朱莉様、はじめまして。お探しの作品は、おそらく田中雅子先生の『まわれ!花時計』だと思います。今から29年ほど前、「花とゆめ」に連載された作品で、花とゆめコミックスは全2巻完結です。実は私、このコミックスを1巻だけ持っていて、何年も2巻を探しているのですが全く見つからず、続きが気になって気になって仕方がないんですよね…。

1巻に収録されている「カーネーションの章」の中に、朱莉様が心に強く残していらっしゃるエピソードがあります。男手ひとつで育てられたヒロインのひとみは、最愛の父が事件に巻き込まれ死亡した後、亡き父と仕事でつながりのあった夫婦のもとへ引き取られます。ひとみは、その夫婦の息子である友彦と愛し合うようになります。しかし、ひとみの父親の死の背景には友彦の母が何らかの形でからんでおり、友彦とひとみを引き裂こうとします。友彦の母から辛い仕打ちを受けながらも、愛する友彦と、ひとみを実の姉のように慕う友彦の妹のみどりのあたたかさに包まれつつ耐えるひとみ…。

そして母の日。友彦の母は、なんとか友彦と婚約させようと考えている京子から赤いカーネーションを贈られ上機嫌。一方、ひとみは小さなみどりとともに花屋へ立ち寄り、赤と白のカーネーションを買います。ひとみから赤いほうのカーネーションをもらったみどりは「赤いほうが綺麗なのに、なんでおねえちゃんは赤いのを買わなかったの?」と尋ねます。ひとみは「ママが天国にいる人は白いカーネーションをそえるの。みどりちゃんのようにママがそばにいる人は赤いカーネーションを贈るのよ。」と答えます。

ひとみが帰宅すると、友彦の母は言います。「京子さんから、赤いカーネーションを頂いたのよ。ひとみさんは…白いのをお買いになったの?」「え?…ええ。」とうなずくひとみに、母は「そう…でしょうね…。」と皮肉めいた表情を見せます。

1巻は、ご記憶なさっているとおり、ひとみが一人で雨に打たれているところへ友彦が現れるシーンで終わっています。

1巻だけなら、ネットの古本屋に出ているのを見たことがあるのですが、全2巻もしくは2巻のみとなると、さっぱりお目にかかりません。ああ〜私も最後まで読みたいです!!

たぶん、このお話ですよね?(乙女座のジュンさん・ 04/08/25)

●乙女座のジュン様、ありがとうございます。たぶん、いえ、きっとその話だと思います。長年のもやもやがすっきりいたしました。続き気になりますよね・・・。私も気長に探してみます。2巻がゲットできたらまた投稿しますね。本当にありがとうございました。(朱莉さん・04/08/25)

●『まわれ!花時計』に間違いないみたいでよかったです。ヒロインのひとみがちゃんと幸せをつかめたかどうか気になって気になって…。お互いに、最後まで読めるといいですね♪私も気長に頑張ります。o(^-^)o(乙女座のジュンさん・04/08/25)

●お探しの『まわれ!花時計』ですが、偶然持っていましたので簡単にあらすじを説明しますね。

主人公ひとみは4歳の時に洋装店を経営する父親が殺された為、父の会社で経理を担当していた友彦の家に引き取られます。しかし、ひとみの父親は友彦の父親が多額の借金をかかえ(会社のお金も横領していました)その取立てに巻き込まれやくざに殺されていました。この事実を知っているのは友彦の両親だけで、父親はそれを苦にしてひとみに優しく接しますが、母親は以前ひとみの父が好きだったにも関わらず結婚できなかった事を恨みひとみに冷たく当たります。(ここまでは1巻の内容です)

2巻では、病に倒れた父親のかわりに友彦が洋装店の経営をすることになりますが、多額の借金で倒産しそうになります。倒産を避ける為京子(母親が友彦と結婚させたがっていた)の家からお金を借りる事になり、その為に京子と婚約をすることになります。それを知ったひとみは一人で家を出ます。一人暮らしを始めたひとみは高校の不良学生四郎と仲良くなり、父親の死の真相を知る事になります。父親殺しの犯人も捕まり、ひとみの父親が殺害された真相が世間に広まると京子は友彦に貸したお金の返済を求め婚約を解消します。それを知ったひとみは自分の名義になっていた洋装店を京子に渡すことで友彦の借金を返済します。

友彦とひとみの間の障害はなくなりましたが、一人暮らしや父親の死の真相を知る事で人間的に成長したひとみは友彦と別れ、デザイナーになる夢に向かって一人で生きていくことを決意します。

上手く説明が出来ませんので、特に確認したい点があれば言って下さい。(サリーさん・04/08/25)

●乙女座のジュン様、そしてサリー様、いろいろな情報をありがとうございます。

2巻の内容を知ることができて、本当にすっきり!!!実は今日の午後も古本屋さんめぐりをしましたが、全然見つからずどうしよう…と頭を悩ませていたところだったんです。ひとみと友彦がハッピーエンドでなかったのにはびっくり(勝手にハッピーエンドだといいなあと思い込んでいたので)でしたが、結末を知ることができて本当によかったです。

ありがとうございました。(朱莉さん・04/08/26)

●朱莉様、私も朱莉様と同じくハッピーエンドを期待していました!さまざまな困難を乗り越えてひとみは友彦と結ばれるのだと…。しかし、田中雅子先生が創刊当時の「花とゆめ」やそれ以前の「別マ」などでお描きになっていた作品は、必ずしもハッピーエンドではなく切ない結末を迎えるものが結構多いんですよね。だから、納得と言えば納得かも!!

サリー様、全2巻ともお持ちだなんて…とっても羨ましいです〜♪結末を聞き意外だと驚く反面、線が細くてちょっぴり頼りな気な友彦に不安を感じていたものですから、納得出来るところもあります。ストーリーを丁寧に教えて頂き、本当に有難うございました! (乙女座のジュンさん・04/08/26)

●朱莉様、乙女座のジュン様、あんな説明で内容を理解して頂けて良かったです。実はこの「まわれ!花時計」は古本屋でかなり安く売っていたために「買っておくか」と言う感じで購入したものです。なので、今までじっくり読んだことがありませんでした。今回読み返してみて、朱莉様のおっしゃるとおり、お坊ちゃま育ちの友彦と上手くいっても、今までのお金持ちの生活が保障されないと二人の生活はかなり厳しいですね。ひとみはまだ友彦に気持ちは残っているようなので、友彦がこれからの逆境を自分の力で無事乗り越えられたら、いつか二人が再会してハッピーエンドになるかもしれませんね。本でもそのような含みのある終わり方になっていますよ。

2巻がなかなか見つからないようですが、国会図書館とかでも読めないのでしょうか?出来れば私の本をお貸ししたいぐらいです。お二人共無事全2巻を入手できるといいですね。(サリーさん・04/08/26)