●依頼No.798 依頼者:甘夏1344さん(04/05/29)

30年位前の「週マ」掲載・沈丁花の精の少年の話について

ものすごくあやふやな記憶なんですが、恐らく30年位前(30年もたってないかもしれませんが、とにかく昔です)の、これも多分なんですが「週刊マーガレット」掲載の読みきりマンガだったと思います。

少女がある日、少年(小さい子じゃないです。わりにカッコイイ男の子)に出会うのですが、その少年は沈丁花の花の精だった(?)というような内容でした。最後、確か彼を探すんだけどいないんだな。で、あとには沈丁花の花が・・・みたいな、ちょっと切ない感じのラストでした。作家もタイトルもわからず、記憶をたよりにず〜っと探しています。心当たりのある方がおられたら、どんな小さな情報でもいいです、教えて下さい!

●甘夏さん、はじめまして。私が似ているな?と思ったのは大野潤子さんの『白花幻燈』というマンガです。1992年の「デラコミ」に掲載されていたので、年代も雑誌も違うので外れている可能性大での書き込みをしてすいません。m(__)mただ内容が似ていたので・・・。

中学生の少女が白花の樹の前で少年(白花の精)に出会う。その樹がある土地が駐車場になる為その樹が切られることに。切られたその夜に再び樹の精が出てきて切り株の上に一枝の花を残して消えるというようなものです。

またこれを読んだ友人が、「マーガレット」なら茶木ひろみというマンガ家さんでは?という意見もありました。

参考になりにくい書き込みですいませんでした。m(__)m(ぴんくさん・04/06/05)

●ぴんくさん、ありがとうございます。手がかりは到底望めないと思っていたのですが、わざわざ情報を頂けてとっても嬉しいです。参考までにそのマンガもあたってみます。(あ、でもその『白花幻燈』も今ではあまり見かけないかもしれない・・・)

ちなみに、茶木ひろみさんではないです。もっと昔じゃないかと思います。内容は、いかにも妖精というような幻想的な感じではなかったと思います。なんか普通に日常みたいな感じだった。沈丁花(じんちょうげ)が出てきたのは確かだと思うのですが。たしかデビュー間もないような新人マンガ家さんだったような。絵もまだ洗練されてない感じで、登場人物の服なども野暮ったいイメージだったな。

ぐあぁぁ!ますます気になってきちゃった。(甘夏1344さん・04/06/07)

●甘夏1344さん、こんにちは。
たまたま見かけた予告カットなので内容はわかりませんが、こんな作品がありました。

 「週刊マーガレット」 1979年17号 本誌初登場 鈴木香代子 『沈丁花』
青春時代のわすれられない一瞬を描く異色作

多分違うと思いますが、キーワードが「週刊マーガレットと沈丁花」ということで、とりあえずご報告しました。(e香さん・05/02/22)

●2年以上も前のご依頼なので、もうご覧にならないか…とも思ったのですが、『済』になっていなかったので書いてみました。e香さんが「多分違うと思いますが…」と書かれていらっしゃいますが、ビンゴ!です。

長くなりますがあらすじを書いておきますね。作者は53年度マーガレットまんが賞受賞の新人「鈴木香代子」さんです。

春休みに姉の家に遊びに来た主人公ですが、姉のご主人が出張先で病気になりました。「4〜5日はかえれないかもしれないけど、近所にお友達になるような子がいればねぇ…」と心配しながら姉は出かけて、主人公は留守番をする事になりました。ひとり寂しく散歩をしていると沈丁花の花を見つけます。その花の匂いをかいでいると、青年がその枝を折り主人公に投げてよこします。

主人公はびっくりしながらも素敵な人だと感じ、その青年に話しかけるのですが返事はありません。知らん顔し続ける青年に主人公は話しかけながら付いて歩きます。青年は広い空き地まで行き、木の下に座ります。主人公はその横に座りたくて「もう少しそっちへ寄って」と頼むのですが無視され、しかたなく少し離れて座ります。話しかけてもまるで返事をしない青年の横でいつの間にか眠ってしまう主人公。水をかけられて目が覚めて、去って行く青年を追いかけて「あしたもくるでしょう!? わたし待っているからねーっ!」と叫びます。翌日も翌々日も同じです。青年は一言もしゃべりません。

4日目は青年から花をもらいます。

5日目。
「どうしてそこにすわっちゃだめなの?」と聞く主人公。返事をしない青年に主人公は悲しくなり涙ぐむと、女の子の肩に花が落ちてきます。「花なんかいらない」と振り向く主人公。すると青年がいつもの場所を少し譲ってくれていて、二人で並んで木の下に座ります。話はせずに…。主人公は『あの人の肩にもたれていたら悲しいことが川に流れて みんな消えていった… ずっと昔からふたりいっしょだった… そんな気がした』と感じます。

6日目。帰って来た姉に「向かいの宇野さんのおにいさんに遊んでもらっていたからすこしもさびしくなかった」と話すと、姉から宇野さんには子どもはいなく、おととしひとり息子がなくなって以来二人暮しだという話を聞かされます。驚く主人公。外にはいつものように青年が待っている。主人公には見えるのに、姉には見えない事に怯えてしまいます。チャイムが鳴って青年が尋ねてくる。でも姉には見えない。主人公は青年に向かって「助けてー! こないで! こわい」と叫び、逃げ惑います。そんな主人公の姿を見て寂しそうな顔をして彼は消えてしまいます。後には沢山の沈丁花の花。翌日宇野家をたずねて、二年前に亡くなった息子さんの話を聞き、青年の母から「寂しいというならなぜわたしの所に現れてくれないのでしょうか わたしならすぐにでもあの子のそばへ行ってやりましたものを…」と泣かれ、主人公はやりきれなさを感じます。そして主人公は毎年そのころになると青年と過ごした場所を訪れる……。

と言うストーリーです。甘夏1344さんがご覧になられるといいのですが……。(ぽぺぴんさん・06/10/08)