●依頼No.832(1224) 依頼者:たかさん(04/11/17)

74年頃・落ちこぼれの天使が主人公の話について

落ちこぼれの天使の女の子が、天使試験に合格する条件として人間の別れたカップルを仲直りさせる為
人間に化けてカメラマンの男性の助手になり、モデルの彼女と仲直りさせようとする内に男性と両思いになってしまう。でも結局目の前で天使に変身して男性から記憶を消して天上へ帰るという内容です。多分「少女フレンド」系の雑誌ではないかと思うのですが・・

絵は当時の神奈幸子さんや辻村弘子さんのような絵なんですが捜してもそれらしいものを見つけられませんでした。どなたか心当たりのある方いらっしゃれば、教えてください。

●似たようなお話を覚えているので、ご参考までに書き込みいたします。主人公が、試験に落ちたら地獄のエレベータガールになるしかない、と想像するコマは笑えました。ところで、天使の女の子と男性が両思いであることがわかったとき、主人公は苦しみます。天使の姿になった彼女の「あなたが天使に恋をするなら一度死ななきゃならないわ」というセリフがあります。生きている人間と天使の恋はタブー、死んだ人間となら天使の恋は成就するというルールがあったのです。切実な選択を迫られた彼女は、自分の恋より男性の人生を尊重しました。彼の記憶を消す必然性はここにあります。人間の恋人どうしは仲直りして、主人公は試験に合格する、というラストです。

この作品は友人の部屋にあった雑誌に載っていたもの。あいにく雑誌名、タイトルとも不明です。ただし作者は森永真理さんの可能性があります。この雑誌に森永さんの作品が掲載されていたのは確かです。友人が「森永真理は好きじゃない」と言い切ったのが鮮烈だったので、まず間違いありません。74年頃のことですので、たかさんがお探しの作品はこれではないでしょうか。「少女フレンド」系というと講談社ですね。75年の8月に「ミミ」が創刊されたはず。kcmimiには森永作品があります。森永作品は、70年代前半の少女フレンド系にも掲載されていたと考えるのが自然でしょう。

78年のkcmimi『恋愛交差点』の表紙をみたところ、絵柄は私の記憶と微妙に違うので困っていますが…。ともかく森永真理さんの経歴がキーになると思います。半端な情報ですが、少しでもお役にたてば。(ねこパンチさん・04/12/16)

●ねこパンチ様情報ありがとうございます。間違いないとの心強いお返事でがぜん希望が沸いてきました。

早速調べて見ましたがなかなか絵柄を見ることが出来ないですね・・『恋愛交差点』は私の記憶の絵柄ともどうも違うみたいです。でも最近買った古本を見て「大和和紀かも・・」と思っていた所どこかのサイトで「当時の2人の絵柄が似てる」と書かれた記事があったので、もしかしたらもう少し古い作品なら見つかるかもしれませんね。がんばって捜してみます。本当にありがとうございました。(たかさん・04/12/19)

●ご迷惑かもしれませんが、半端な情報の追加です。ついさっき、オークションで「マンガ雑誌の切り抜き」の森永真理作品をみかけました。すでに画像は見られないのですが、絵柄には私の記憶に近いものがありました。当時の辻村弘子さんの描く少女よりは面長で、あごがとがっている感じです。

それらは古い「別冊少女コミック」などから切り取ったものだということでした。調べると、たとえば72年にはちゃんと「別コミ」に森永真理の名前があります。私の記憶の中の作品が掲載された雑誌は、74年より前の少女フレンドか、別コミか、という可能性が出てきたということになりますね。74年より古い作品ならみつかるかもしれない、という方向での捜査に大賛成です。その裏づけとして、まずはお知らせまで。(ねこパンチさん・04/12/20)

●ねこパンチ様
度々情報ありがとうございます。最近買った古本に載ってた大和和紀さんの『聖者ちゃん気をつけて』の主人公の顔がかなりイメージに近かったのですが1971年の雑誌なんですよ。なので多分おっしゃるとおり72年頃の作品かもしれませんね。

たしかに辻村さんの絵より面長であごがとがった感じの顔です。かなり幼い時に見たのですが場面場面をやけにハッキリ覚えているもので余計もどかしかったんです。映像にして見せられたらいいのにと思うくらい・・・今後は色んな所で森永真理さん捜してみます。どうもありがとうございました。(たかさん・04/12/20)

●お久しぶりです。

画像や内容は不明ですが「別冊少女コミック」73年11月号の巻頭に、森永真理さんの『恋ってすてき!』(『恋って素敵』でも検索可かも)があります。同時掲載が萩尾望都『11月のギムナジウム』岸裕子『金色の星』など。なにかお心当たりはありますでしょうか。私は他の作品を読む時間がなかったので、思い出せそうな対象がないのです。ごめんなさい。

同じ森永さんの作品でも、74年1月号、3月号、4月号の『なくしちゃったラブレター』『春の雪』『こしゃくなあいつ』などよりは似合いそうなタイトルだと思いますのでお知らせします。また『11月のギムナジウム』を知る人は多いでしょう。これに詳しい方からなにかご指摘があるかもしれません。森永作品の可能性をはっきりさせるためにも、この号を調べる価値はあると思います。

この作品にしぼった理由をもう少しあげておきます。私は「別コミ」の74年5月号をA市で入手していたことが判明しました。でも、それ以前にB市の友人の家で「天使の女の子の話」を読んでいたのです。じつは当時、引越しました。つまり、私の読んだ作品が載っていた雑誌は「別コミ」74年の5月号発売以前に刊行されていたのです。そこで「別コミ」6月号の『いちご畑で恋をして』以降の作品は却下しました。絵柄は似ていますけれど時期的にありえません。「別コミ」74年4月号は自分で買ったので(同時掲載作品を記憶しています)この号の作品もちがうはずです。でも74年頃ということで、73年11月号の「別コミ」の可能性が捨てられません。ただし、フレンド系の目次を確認していないので、最有力候補とも断定できません。

74年は「週刊少女フレンド」が月2刊になり、その増刊が「ハローフレンド」で「別冊少女フレンド」の増刊は「ラブリーフレンド」でした。仰るとおり、フレンド系の可能性が高いと思います。「別冊なかよし」もありました。でも、どの雑誌でも、74年発行の5月号以降の分が「当たり」である可能性はゼロに近いです。なお、私がB市にいたのは72年から74年の春までのはずです。71年(昭和46年)の前半に雑誌で発表されたものは完全に対象外です。その頃はC市にいたためです…。まだ決め手に欠けますね。すみません。(ねこパンチさん・05/04/08)

●さっそくですが、訂正です。『11月のギムナジウム』の初出は複数のサイトで1971年とされています。手元にないので現物で確認できませんが、作者の経歴、各年代の作品から推察して、おそらく正しいと思います。73年というのは間違いでしょう。

某古本屋さんのサイトで「別冊少女コミック」73年11月号の目次を掲載していたので、さきほどはそのとおりに一部をご紹介しました。その後ふと「あれ?」と違和感を感じて、調べましたら……ということです。どうやら、サイトのタイプミスと思われます。

「いや、それは73年のほうが正しい」という方がいらっしゃいましたら、お知らせいただけますと幸いです。他のデータの信頼性については今は触れませんが、別コミには森永作品が載っていた、という方向性を示してくれているサイトですので、今後も慎重に見ていきたいと思います。(ねこパンチさん・05/04/08)