●依頼No.951 依頼者:あやさん(06/11/14)
70年代・フレンドの短編コミックスについて
子どものころ、近所の方に1970年代の講談社KCフレンドのコミックをたくさんもらい、その中でお気に入りだった1冊で、読みきり集でしたが引越しの際にそれらのコミックを処分してしまい、数年前からどうしてももう一度読みたくて探しています。私はずっと長いことその1冊が、文月今日子さんの『エトルリアの剣』だと記憶していて、探し続けて手に入れたのですが、違ったのです…。文月今日子さんの1970年代の読みきり集は『フリージアの恋』と『さとう菓子の家』がありますがその中にも私のさがしている作品は収録されていませんでした。
話の内容は、女子学生寮に突然赤ちゃんが置き去りになっていて、女の子たちがパニックになりながらお世話をするというもので、泣き止まない赤ちゃんに、おなかが空いているのかも、と生徒たちが思案して、牛乳瓶の口にちいさく穴を開けたゴム風船を付けて即席哺乳瓶をつくり、ミルクを飲ませる場面をはっきり覚えています。
もうひとつが、実の兄妹が幼少期に生き別れになり、高校生くらいになって偶然にも再会できるのですが、兄はその数年前に友人と車で人身事故を起こしていて、その被害者が妹の育ての母だった…というもので、シリアスな内容でした。兄は幼いころから妹の様子をこっそり見に行ったりしていたんじゃなかったかなぁ?妹も兄を忘れることなく想い続けていて…みたいな内容でした。
そしてもうひとつは、主人公の男の子(高校生くらい)釣りをしていて、向こう岸にいた女の子のスカートに釣り針がひっかかってしまいめくれて、女の子がはいていた茜色の毛糸のパンツを見てしまい、スカートも破けてしまい、後日お詫びにと新しいスカートをプレゼントするのですが、彼女の真っ赤なパンツをイメージし、茜色が似合いそうだと判断した彼が、茜色のロングスカートを贈ったので彼女が怒ってしまいます。なんだかんだあって、結局二人は恋人同士になる、というものでした。
この三つのお話がどうしても見たくて、少しでも手がかりが欲しくて…。
わかっているのは1970年代のおそらく講談社KCフレンドのコミックスの読みきり集であること、長い間文月今日子さんのものと思い込んでいたので、文月今日子さんの作品かもしくは絵が似ている方の作品であることです。どんな小さなことでもいいので、なにか心あたりのある方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします!
●文月さんの情報では思い当たるものがなく、別の可能性からアプローチしてみようと思います。あくまで個人的な感覚なので、本当に文月作品に似ているかどうかという検証はおいておきます。70年代に講談社のフレンド系で作品を発表した人で、文月さんの作品から連想する人をあげてみます。
絵のかわいらしさでは布浦翼さんです。ただし、当時はコメディより珠玉の名作といわれる作品のほうが多かったと記憶しています。
釣り針がスカートにひっかかって、というような場面なら、むしろ市川鈴さんのほうがお得意ではないでしょうか。絵柄も似ているといえば似ているかな、と思います。描線の繊細さと背景の丁寧さは、文月さんのほうが評価されるかもしれません。コメディにおける人物造形には近いものを感じます。市川鈴さんのコミックスは『ああ!バラ色教室』『ひよっこ子守歌』などがあります。初版をみると70年代に発行されたものです。
前者の同時収録には『子づれで失礼!』『うわさのチカンどの』『夜明けのレタータイム』『すきとおった肖像画』がありました。これらのコミックスは読んだことがありませんので、見当ちがいかもしれませんが、ご参考までにお知らせしておきます。(ねこパンチさん・06/11/17)
●ねこパンチさん、ご親切にありがとうございます!
市川鈴さん、布浦翼さん、調べてみました。絵の描き方は文月今日子さんによく似ていますね!でも残念ながら私の調べられた範囲では、該当する作品はないようでした。こういった場合、講談社宛てに手紙でも書いて聞いたらわかったりするんでしょうかね…
本当にありがとうございました!!!(あやさん・06/11/23)
●あやさん、お役にたてなくてすみません。講談社宛てに問い合わせるのが確実かもしれませんね。
その前に、もう少し調べてもいい、というお気持ちがあるなら「新書判コミックス書誌情報 漫画書影アーカイブス」がご参考になると思います。講談社のKCフレンド、KC別フレなど、シリーズごとに巻数の番号とタイトルがわかります。完全なリストではないのですが、カバーの映像もみることができるので、ある程度は絞れるのではないでしょうか。(ねこパンチさん・06/11/24)
●ねこパンチさん、わかりました!
おそらく間違いないと思うのですが、やはり市川鈴さんの作品で、『ひよっこ子守歌』です!
最初にねこパンチさんからの書き込みを頂いて調べた時、『ひよっこ子守歌』だけは表紙の写真を確認することができず、収録作品のタイトルもわからなかったのですが、ねこパンチさんが教えて下さった、「新書判コミックス書誌情報漫画書影アーカイブス」で、表紙を見ることができ、見覚えがありましたし、収録作品が「赤ちゃん番長」「技ありキャプテン」「天才ボクちゃんSOS」「赤いスカートきまってる」で、いずれも聞き覚えのあるもので、記憶している三つの作品に該当していると思います。
今現在、入手は困難ですがタイトルと作者がわかったので、頑張って探し続けたいと思います。
長い間、気になってしかたなかったのでとてもうれしいです!!
ねこパンチさんのおかげで、いつかもう一度、あの作品を読むことができそうです!心から感謝しています、本当にありがとうございました!!(あやさん・06/11/24)