●依頼No.1051(1725) 依頼者:月詠さん(08/05/12)

姉が事故死してしまう話について

1973〜75年ぐらいの川崎ひろこさんの作品で、二人暮しの姉と妹の、姉のほうがデパート(ビル?)の事故(火災かエレベーターの事故だったと思います。)で死んでしまう話です。妹が後日事件現場を見に行って、事故にあった時の姉の記憶を追体験し、気を失ってビルの管理人に助けられるという内容だった気がします。

「別マ」か「デラマ」のどちらか掲載だと思います。もしかして作者も違うかも。うろ覚えですみません。

●自己レスですみません。もしかして木内千鶴子さんの『まぼろしの2年Aクラス』と川崎ひろこさんの別の作品を混同して覚えていた可能性ありです。何分小学校低学年の時の事なので……。いずれにしろはっきりしたことがわからないので引き続き調査をお願いします。件の作品が掲載されていた号はやたらミステリーっぽい作品が多かったと記憶しています。(月詠さん・08/05/13)

●解決には至りませんが、とりあえずのメモです。
調べると『まぼろしの2年Aクラス』は「別冊マーガレット」1974年9月号に掲載されていますね。この作品は、転入した主人公がクラスの同級生たちに違和感を覚える、という始まり方らしいので、姉妹の関係が中心になるお話ではなさそうです。オチは、下の階の火災によって、生徒たちが死亡していたから…らしいです。ご記憶と重なるのは、火災あるいは事故の部分かもしれませんね。

この9月号には、川崎ひろこさんの『火曜日の理沙』も載っていますが、こちらも姉妹の出てくるミステリーではないようです。「着物deサッカー」で、川崎さんの作品リストをチェックしてみます。(ねこパンチさん・08/05/13)

●タイトルが思い出せないのですが、京谷枝理子さんの作品で間違いないかと思います。「真珠のイヤリング」がキーアイテムに出てきませんでしたか?以下、覚えている限りのあらすじですが、

姉が亡くなったのは、妹がまだ学生だった頃の誕生日。
妹は姉にバースデイプレゼントとして「ピンクの小粒の真珠が3個ついたイヤリング」をリクエストしていたが、その日の夜、姉がデパート火災に巻き込まれて亡くなってしまう。その店は姉の普段の行動範囲になく、また、姉の遺留品にそこでの買い物らしき品がなかったこともあって、妹は姉がなぜそのデパートに行ったのか疑問を持つ。数年後、当時の姉と同じくOLになった妹が、会社帰りにデパートに立ち寄る。そこは偶然にも姉の事故現場(復旧して営業)だった。そこで妹は当時の姉の事故の光景を目撃(追体験?)する。

<追体験内容……その日、姉は妹の欲しがっていたデザインのイヤリングをあちこち探して、ここにも閉店間際に駆け込んできたのだった。妹の希望通りの品をようやく見つけて購入した姉だったが、その直後に火災が発生。避難するため乗り込んだエレベーターが事故(定員オーバー?)で落下……ここで、追体験していた妹が意識を失う>

妹が意識を回復したのは守衛室。倒れていた妹を警備員が見つけて運び込んでいた。そこで警備員から「数年前の火災事故のあとエレベーター内の隙間で見つけた。当時の被災者のものだと思うが、今では誰のものかわからない。あんたのような若い娘さんが持っていたほうが喜ばれるだろう。よければ持って行ってくれ」と小箱を渡される。その中には、追体験の中で姉が買っていたイヤリングが入っていた。

……という話だったかと。
調べてみたところ、1972年のデラマ夏の号に『悲劇のバースディ』という京谷さんの作品掲載がありました。内容とタイトルから察するに、これかも知れません(ころさん・08/05/13)

●(月詠さん・08/05/14)ねこパンチさん、ころさん、お返事ありがとうございます!!「着物deサッカー」で、私も確認したのですが、ストーリーとタイトルが、ピン!と合致するものがなくて悩んでいました。ころさんの提供の情報に、思い当たるキーワードが幾つかあります。

「誕生日」と「警備員」です。『悲劇のバースディ』という作品名と作者名が完全に記憶から抜け落ちているのですが、この作品、冒頭に姉と妹が朝食を食べながら会話するシーンがなかったでしょうか?姉のほうがサラダのトマトをフォークに突き刺して、口元に運んでいる絵が印象に残っているのですが。(姉はショートカットの美人)ちなみに京谷枝理子さんの絵柄って、川崎ひろこさんに似ていますか?

●別の作品で年代も少しズレますが、ここでいくつか見ることができます。「くだん書房」さんという古書店のwebサイトなんですが、そこで扱っている雑誌の目録ページです。

赤文字で表記されている作品名をクリックすると、該当作の扉絵画像にリンクします。(ちなみに確認できる京谷さんの作品は「白衣にすみれは…」と「雪の足音」です)

朝食のシーンは記憶にないのですが、姉はショートカットの美人でした。妹が誕生祝いにイヤリングをリクエストして、「大人になったら髪をアップにして、そのイヤリングをつけてハイヒール履くの!」とはしゃいでいるシーンで、そのイメージの全身カットが大ゴマで描いてあったような気はするのですが……。(ころさん・08/05/14)

●ころさん、再度情報ありがとうございました。京谷さんの絵見てみました。結論として私が絵柄の記憶違いをしていたような気がします。ころさんが書いてくださった情報の、誕生日のプレゼントに関する会話について覚えがあるのと、事故関連の筋と、警備員に助けられたということが一致するので、川崎ひろこさんの作品ではなく、京谷枝理子さんの作品の方で、ほぼ間違いないと思います。

ずっと、内容が混乱していて気持ちが悪かったのがすっきりしました。よくぞこんな断片の記憶から、探し出して下さいました。本当にありがとうございました。ねこパンチさんもお手数おかけしました。お二人に心より感謝いたします。(月詠さん・08/05/14)

●機会があったので「悲劇のバースディ」読み直しました。

>冒頭に姉と妹が朝食を食べながら会話するシーン
>姉のほうがサラダのトマトをフォークに突き刺して、口元に運んでいる絵

はい、ありました。
冒頭、朝食を食べながら誕生祝いのリクエストを尋ねた姉が、妹に「真珠のイヤリング!」と即答されてちょっと驚いたような顔をして手を止めた口元、フォークにカットトマトがしっかり刺さっていました♪ちなみに姉の驚きは「もっと子供っぽいものを欲しがるかと思ってたのに、いつのまにかこの子も大人に近づいてたのねぇ…」という感慨だろうと思われます(事実、両親亡くして姉妹ふたりきりでの親代わりでしたから)

どうやら、この作品で間違いなさそうですね。(ころさん・08/05/22)

●ころさん、有難うございましたー!!さらに、さらに、すっきり致しました。

しかし、いかに年齢が低かった頃のことにしても、自分の記憶のいい加減さにあ然としています。大人になってから見ると、京谷さんと川崎さんの絵ってぜんぜん違う気が……。そのくせ変なことだけ覚えていたし。
それにしても本当にお世話になりました。72年のデラマはご本人所蔵のものだったのでしょうか。だとしたら、う、うらやましい・・・。(月詠さん・08/05/22)