Gold Plum





第二章


交錯


〜みのり&涼介の場合〜




III@




「紅の腕もすべすべのつるつるなんだろうなー。

僕もマッサージしたい」

「俺でよければしましょうか?」

 こんなところで煽らないでほしい。

非難を込めて提案すると、やはり碧の返事はなかった。

「ふふふ。ここ気持ちいいツボ」

「……あ、紅」

 みのりの色っぽい声に生唾を呑みこむ。

必死に深呼吸をしていると、

碧がそろそろと壁へ近づいていくのが見えた。

(何やってんだ、この人は!)

 なかなか懲りない人だな、と半ば呆れつつ碧を追う。

「だめですってば」

 慌てて碧を壁から引きはがしていると、

紅のさらなる声が降ってきた。










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