Gold Plum
第二章
交錯
〜みのり&涼介の場合〜
六
III@
「紅の腕もすべすべのつるつるなんだろうなー。
僕もマッサージしたい」
「俺でよければしましょうか?」
こんなところで煽らないでほしい。
非難を込めて提案すると、やはり碧の返事はなかった。
「ふふふ。ここ気持ちいいツボ」
「……あ、紅」
みのりの色っぽい声に生唾を呑みこむ。
必死に深呼吸をしていると、
碧がそろそろと壁へ近づいていくのが見えた。
(何やってんだ、この人は!)
なかなか懲りない人だな、と半ば呆れつつ碧を追う。
「だめですってば」
慌てて碧を壁から引きはがしていると、
紅のさらなる声が降ってきた。
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