Gold Plum
第二章
交錯
〜みのり&涼介の場合〜
六
IIIB
「わらわも、わらわもマッサージとやらを所望するマロー」
しかし雪姫が待っていましたと言わんばかりに大声をあげる。
そのせいで碧たちの会話を聞くことができなかった。
残念に思う反面、
両手をぶんぶんと上下に揺らして強請る雪姫の姿に、
深く刻まれた眉間のシワが綻ぶ。
「ふふふ。それじゃぁ、雪姫には私がやってあげるわ」
小さな体にツボなどあるのかと一瞬考えたが、
とりあえず自分と同じような場所を押せばよいだろう。
紅に比べれば拙いかもしれないがそんなに大差はないはずだ。
みのりは紅の見よう見まねで雪姫の体へゆっくりと指先を
近づけた。
シミ1つない真っ白でプックリとした二の腕に触れた途端、
みのりは瞳を見開く。
「きゃー、雪姫もすべすべのつるつるー」
「うひっ。く、くすぐったいマロー。
きゃはは、そこはやめるマロー」
自身の腕を触るより雪姫の肌を触ったときのほうが
スベスベな気がするのはなぜだろう。
みのりは逃げ出そうとする雪姫を抑えつけ、
マッサージという名のくすぐりを続けた。
一つ前を読む GPの部屋に戻る 次を読む
|