Gold Plum
第二章
交錯
〜みのり&涼介の場合〜
七
C
(みのりさん? どうしたんだ?)
やにわに身を硬くしてしまったみのりを横目で見て、
涼介は内心で首をかしげる。
(まあ、触れないほうが無難かな?)
余計なことを言って怒らせてしまっては元も子もない。
涼介は釈然としないながらも話題を変えることにした。
「それはそうと、つくづくアイス好きだよね、君って」
明るさを装って尋ねると、みのりが頬を赤くした。
「そ、そんなことないわよ。
それに涼介だっておいしそうに食べてたじゃないアイス」
見られていたのか。
みのりの言葉に今度は自分の頬が熱くなった。
「そ、そりゃうまいものは好きだから」
慌てて視線を逸らせると、みのりが不思議そうに尋ねてくる。
「そういえば、レストランでも甘いの食べてたけど
男の人なのに平気なのね」
みのりの質問に涼介はむっとして腕を組む。
「それは偏見だな。パフェくらい人並みじゃないか」
「へぇーそうなんだ。でも碧は、あんまり食べないわよね」
素直に感心しているらしい声に決まりが悪くなった。
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