Gold Plum





第二章


交錯


〜みのり&涼介の場合〜




C




(みのりさん? どうしたんだ?)

 やにわに身を硬くしてしまったみのりを横目で見て、

涼介は内心で首をかしげる。

(まあ、触れないほうが無難かな?)

 余計なことを言って怒らせてしまっては元も子もない。

涼介は釈然としないながらも話題を変えることにした。

「それはそうと、つくづくアイス好きだよね、君って」

 明るさを装って尋ねると、みのりが頬を赤くした。

「そ、そんなことないわよ。

それに涼介だっておいしそうに食べてたじゃないアイス」

 見られていたのか。

みのりの言葉に今度は自分の頬が熱くなった。

「そ、そりゃうまいものは好きだから」

 慌てて視線を逸らせると、みのりが不思議そうに尋ねてくる。

「そういえば、レストランでも甘いの食べてたけど

男の人なのに平気なのね」

 みのりの質問に涼介はむっとして腕を組む。

「それは偏見だな。パフェくらい人並みじゃないか」

「へぇーそうなんだ。でも碧は、あんまり食べないわよね」

 素直に感心しているらしい声に決まりが悪くなった。










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