Gold Plum





第二章


交錯


〜みのり&涼介の場合〜




IA




「確かお祖母さんからもらったって言ってたよ。

だからお祖母さんの願いを叶えるんだって言ってた」

 一瞬、こんなこと軽々しく話してしまっていいのだろうか、

と思わなくもなかったが、隠し立てしてもいいことはないだろう。

胸の内で納得し素直に話すと、

みのりが怪訝そうに尋ねてきた。

「お祖母さんが?

てことはそのお祖母さんが梅八家の出身だってことなのかしら?」

「その可能性はあると思いますが、一概そうだとも言えませんね」

 碧が顎に手をあてつつ見つめてくる。

涼介は首をかしげ、

言っても差し障りがない程度の言葉を紡ぐ。

「さあ、でも獣人がどうとか言ってたような……よく覚えてないけど」

「獣人? それってつまり獣人たちのほうにも種が存在するってこと?」

「その可能性はあるんじゃないかと思うよ」

 みのりの言葉へ素直に答えていると、碧が声をあげてくる。

「意外と黄金梅の種は簡単に入手できるのかもしれませんよ」

 あっけらかんと言い放った碧に、涼介は目を見開いた。










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