Gold Plum





第二章


交錯


〜みのり&涼介の場合〜




IE




「はいはい。そういえばみのりさん、

君が生やした種ってどんなやつなんだい?」


 真面目な顔つきでこちらを見てくる涼介に

みのりは持っていたスプーンをナプキンの上へ置いた。


「それが普通なの。見てよ」


 ポケットからティッシュに包まれた梅の種を取り出し、

涼介へ見せる。


 ティッシュを広げると、

涼介がスプーンを持ったまま身を乗り出してきた。


「どれどれ」

「最初のはちょっと変わったものだったのに、

2度目のが普通過ぎて逆に大丈夫なのか心配なのよね」

「ふーむ……本当に普通の種っぽいけど……」


 涼介が種を手にしようとスプーンを持っている手を伸ばす。


「あ!」

「キャッ、冷た! ちょっと、何するのよ」


 スプーンに残っていたアイスが溶けたのか、

甘い香りとともに冷たい水分が頬へ当たった。










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