Gold Plum
第二章
交錯
〜みのり&涼介の場合〜
五
IB
みのりたちが車へ向かう間にコンビニへ入る。
涼介は冷たい飲み物を入れられるよう、
カップに入った氷を買って外へでた。
車へ走り寄り窓越しにみのりへ手渡す。
「はい、お待たせしました。雪姫様」
「ありがとう。雪姫様、氷ですよー」
みのりが氷の入ったカップを受けとり雪姫へ見せた。
「これは違うマロー! こんなのは氷じゃないマロー!!」
白い顔を真っ赤にして怒りだす雪姫へ、
みのりが氷を振ってみせる。
「もっと大きいタイプのほう買ってこようか?」
確か大きなロック型氷があったはずだ。
早くしないと雪姫の機嫌はますます悪くなるだろう。
(善は急げだ)
一人納得し踵を返しかけると後ろから声がかかった。
「氷と言ってもいろいろありますよ。とりあえずもう一度聞いてみてから
買いに行ったほうがいいかもしれませんよ、涼介君」
碧の言葉に涼介は足をとめる。
「はい。わかりました」
頷いて向かいの車のドアに回り車内へ座った。
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