Gold Plum
第二章
交錯
〜みのり&涼介の場合〜
六
I@
「確かに。一度話し合っておいたほうがいいかもな」
「でしょう?」
あらかじめ考えておいた言い訳だったが、
涼介には効果があったらしい。
歩き出そうとする足を止め、輪の中へ戻ってくる。
(まぁ、でも今後について話し合わないといけないのは
事実なのよね)
どうせ当分の間は涼介と一緒に行動することになるのだ。
この機会に今までの経緯や梅畑の真意を探ってみるのも悪くない。
しかしみのりが涼介を桜の間へ促そうとする前に、
碧が割って入ってきた。
「まぁまぁ、お嬢様。
今日は1泊するのですから話し合いは
温泉に入ってからでも大丈夫ですよ」
「お嬢さま、行こ。温泉。雪姫も」
これ幸いとばかりに紅が便乗してくる。
息の合った碧と紅のコンビプレーに何も言えなくなっていると、
涼介が碧へ話しかけた。
一つ前を読む GPの部屋に戻る 次を読む
|