Gold Plum





冒険の後で〜おまけ〜




「ただいまー。ふぃー疲れた」


 神社に放置していた自転車に乗って家まで帰ってきたとたん、

今まで溜まりに溜まっていた疲労感が一気に体中をかけめぐった。

太一はリュックを背中から下ろし、靴を脱ぐ。

そして力尽きたようにその場で寝転がった。


「今日は朝から色々なことがあったな」


 まさか種を植えただけでこんなにも歩くとは思ってもみなかった。

しかも新しい出会いと久々の再会つきだ。

太一はズボンのポケットに入れておいた携帯をとりだし、

電話帳を調べた。

新しく登録された涼介と里夫の名前を見て笑みが零れる。


「ふふふ……うわっ」


 突然、手のひらで鳴りだした音に驚き、起き上がる。

カケルからの着信を告げる音だったらしい。


「もしもし?」

『あ、太一? オレ、翔。なぁー今、暇? うちに遊びにこねー?』

「今から? うーん、でもまだご飯食べてないし」


 朝だったら一にも二もなく了承の返事を送るのだが、

さすがに今はそんな気にもなれず太一は言葉を濁す。

しかし翔にはこちらの意図が伝わらなかったらしい。


『メシ食い終わってからでもいいぞ。またスゴタロしようぜ』

「え、スゴタロ?」

『そう』

「わかった。ご飯食べたらカケルんち行くよ」


 魅力的な言葉に太一の疲れは一気に吹き飛んだ。

気がつけば、断ろうとしていたこともすっかり忘れ、

太一は行くことを了承していたのだった。



END







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