Gold Plum
第三章
救出
〜涼介&みのりの場合〜
五
IA
「きゃあー!」
突如開け放たれたドアへ当たりそうになり、みのりがよろけた。
「みのりさん!」
涼介は必死にみのりの体を引き寄せる。
「あ、ありがとう。もう、次から次へとなんなのよ」
身を寄せながら文句を言うみのりの白い腕に傷がないか確認した。
「怪我はないかい?」
こんな綺麗な肌に傷がついたら大変だ。
ただでさえ先ほどからひどい目に遭っているのだから。
真剣に問うと、みのりが頷き顔をあげてきた。
「ええ、ないわ」
微かな笑みを浮かべるみのりの瞳を覗き込む。
無理をしていないか表情を探っていると、
みのりの頬が少し赤く染まった。
「よかった。……本当に……」
どうやら本当にどこにも怪我はないらしい。
心底ほっとして腕に力を込め今一度彼女の瞳を覗き込むと、
みのりが何か言いたげに口を開閉させた。
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