Gold Plum





第三章


救出


〜涼介&みのりの場合〜




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 夜わさび谷へ戻ったあと、

涼介たちは全員食事もそこそこに布団へと入った。

涼介は夢の中でまで何やらドタバタした夢を見たようで、

うんざりして起きるとちょうど朝日が顔を覗かせたところだった。

(あー身体痛ぇ……)

 昨日は狂乱とまではいかないかもしれないが、

一日で数年分の気力と体力を使った気がする。

溜め息とともに右隣を見ると、

太一が気持ちよさそうに寝息をたてていた。

案外タフな子だと思いながらその先を見ると善郎がいて、

彼も小さないびきをたてていた。

(碧さんは……?)

 ふと左隣へ視線を送ると、碧も身体を背けて布団をかぶっている。

(眠ってるんだ……)

 自分より先に起きていない碧がなんだか不思議な気がして、

涼介は目を瞬かせる。

碧だって人間なのだから睡眠は必須だろう。

だが、何故だろう。

碧には背中を見せて眠るはずがない、などと思わせる何かがあった。

(まあ、昨日の今日だしな……)

 碧と紅が一番割りを食っていたはずだ。

(もうひと眠りするか)

 二度寝は起きた後が辛いが、

これだけ気持ちよく眠っているのを邪魔するのもよくない。

涼介は布団へ横になり、もう一度目を閉じた。










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