Gold Plum





第三章


救出


〜涼介&みのりの場合〜




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「どうにかって、どうするのさ?」


 みのりは、小声で返してくる涼介に苛立ちが募った。

この男は自分の考えがないのだろうか。

こちらの意見は素直に頷かないくせに、

いざ意見を求めれば逆に質問してくる。

みのりは眉間にしわを作った。


「なだめるとか、色々あるでしょう! 色々!」


 だが、やはり涼介はすぐに反発してくる。


「なら君がやりなよ。女の子らしく」

「女の子らしくって、性別関係ないでしょう。

むしろそれを言うなら雪姫は女なんだから

男性であるあんたが慰めてあげなさいよ」


 だいたい『女の子らしく』とはなんなのだろうか。

何かにつけて強調してくるが、

そちらの好みを押しつけられても困る。


(なんだったかしら? おしとやかで優しい子?)


 青年の理想の女性だったら、

今の状況も簡単に対処できるとでも言いたいのだろう。


(悪かったわね。どうせ私はおしとやかでも優しくもないわよ)


 この男の好みの女性になりたいわけではないが、

自分を否定されたようでみのりは少しだけ悲しくなった。










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