Gold Plum
第三章
救出
〜涼介&みのりの場合〜
三
D
入り口にたどり着くなり、
玄関先に横づけされた白いハイエースの運転席から従業員がおりてくる。
女将は、鍵を渡してくる従業員へありがとうと声をかけると、
碧へと向き合った。
「どうぞ、お使いくださいまし」
「山波さんと先生もそれでいいですよね?」
みのりは今さらながらに勝手に話を進めてしまったことを思い出し、
山波たちへ目線をやる。
若干、強制してしまったような気もするが、
麻里はもちろんのこと山波も気にした様子もなく了承を口にした。
「もちろんよ」
「はい、かまいません」
(よかった)
「ありがとうございます」
みのりはホッと息をつく。
その横で碧が礼を言いながら女将から鍵を受け取っていた。
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