Gold Plum

第四章


疑惑


〜涼介＆太一の場合〜


三


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（やっぱりタイミングを見計らって連絡したほうがいいよな……）

　碧のほうに連絡を取れば少なくとも着信拒否されることはないだろう。

そもそもなぜあんなにむきになって喧嘩してしまったのか。

重い息を吐いていると、野木崎がやってきた。

時刻はいつの間にか、約束の８時半になっていた。

「おはよう、梅畑くん」

　野木崎が思ったより明るい口調で声をかけてくる。

「おはようございます。本当にすみません。野木崎さん」

　改めて頭をさげると、野木崎が太一宅を見やった。

「あれからカズちゃんは出てきた？」

「はい。今朝一度。ものすごく警戒されちゃったみたいで。

声もかけられませんでした」

　正直に話すと、野木崎が肩をすくめる。

「そりゃそうよ。驚くなってほうがムリってものだわ。

でも、それじゃあ君がここにいるのは知っているのね」

「はい」

　野木崎の確認に涼介は頷いた。

「それで、太一くんとは何か話したの？」

　野木崎の質問に、涼介は首肯する。

「あ、はい。メールで。俺のせいで学校行けなくなっちゃったらしくて」

「そう。それは可哀想なことをしてしまったわね」

「はい……」

　野木崎の言葉に涼介は唇を噛み締める。