Gold Plum

第四章


疑惑


〜涼介＆太一の場合〜


三


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（情けねえ……）

　他の誰でもない。太一は自分を信頼してくれている。

そして、そんな太一を助けようと決めたのは自分だ。

どうにかして、太一の家族を説得しなければ。

少ない脳みそをフル回転させありとあらゆる言葉を寄せ集めているのを尻目に、

太一の祖母がゆるゆるとかぶりを振る。

「一美さん、あなたの子育てについて何かを言うつもりはなかったけど

考えを改めないといけないみたいね。

太一の友達の母親がこんな男と一緒だなんて」

　それはさすがに言い過ぎではないだろうか。

自分のことはともかく、

太一の友人の母親でもある律子にそんなことを言うなんて。

太一の祖母の言葉に涼介は人目もはばからず眉根を寄せた。