Gold Plum
第五章
自覚
〜みのり&涼介の場合〜
八
IE
「眩しッ」
「うー」
野木崎と太一が同時に呻く。
「いったい何が!?」
涼介は混乱しつつ、傍にいたみのりを庇うべく前へ立った。
「最後に光るなんて聞いてないわよ」
比較的冷静な声で文句を言うみのりに対し、
ほっと胸を撫で下ろす。
(少しは光を遮れたかな)
ほんの少しだけでも守ることができて本当によかった。
そうでなければ、碧に申し訳が立たない。
(まあ、彼ならもっと早くから予測して動くんだろうけど)
全てが終わったら、もう一度体術を学び直したほうが良さそうだ。
(この先も、いざって時がいつ来るかわからないんだもんな)
より良く危険からみのりを救う術を知っている碧や紅と較べると、
どうしたって力不足は否めない。
(それぐらいしかできることもないし)
この先みのりがどういった人生を歩むつもりなのかは知らないが、
それを見守ると決めたからには知識も技術も必要不可欠のはずである。
(必ず守る)
強い光が輝き続ける中で一人決意を新たにしていると、
向かいから声が飛んできた。
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