Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
三
BI@
「その汚い口を閉じてください!」
怒りのまま言葉を叩きつけると、雅秋が瞠目した。
「なっ……」
反撃にでるとは思っていなかったのだろう。
言葉を失う雅秋を涼介は畳みかける。
「いいですか? 2人の、会話の、邪魔は、しないでください。
2度は言いません」
きっぱりと宣言してやると、雅秋が唇を引き結んだ。
そのまま押し黙るのをよそに、みのりの説得は続いている。
「話をする前にまずは謝らせてください!」
「は?」
予想外の言葉だったのか、山波の目が点になる。
それは紅も一緒だったのだろう。不思議そうにみのりの名を呼ぶ。
「お嬢さま?」
碧にとってはある程度想定していた言葉だったようだ。
「そうきましたか」
愉快げに喉を鳴らす碧の前で、みのりが山波へ語りかける。
「山波さんの意思を無視するような形で付き合わせてしまったこと本当に
申し訳ないと思っています」
頭をさげるみのりを見て、山波が眉間の皺を深くした。
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