Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





CDID




「コンビニにあるアイス! どんなのがあるの?

それはトニーズで食べたやつよりもおいしいの?」


 乗ってきてくれた。

涼介は小躍りした気分でみのりの言葉へ食いつく。


「そうそう!

トニーズのよりもおいしいんだよ。いろんな種類があるしさ!」

「そうなの! それじゃあ、さっそく行きましょうよ!」


 しまった。それでは目的がコンビニになってしまう。


(コンビニでアイス買って、そのあと公園で?

いやいや、それじゃ遅いだろう。じゃあ、その前?

ならやっぱりここで告白したほうがいいんじゃないか?)


 涼介は頭をフル回転させて思案した後、

みのりの視線を自分へ戻す。


「いやいやいやいや! それはまだあとで!

そんなことより今は空を見よう。うん空が先」


 急いで先ほどよりさらに霞んできた月を指さすと、

みのりが眉間に皺を寄せた。


「って、コンビニにアイスを買いに行くために

私を外へ連れ出したんじゃないの?」

「そうじゃないよ。

いや、そうなんだけどそうじゃないっていうか。うん」


 アイスは後でちゃんと二人で買いに行きたい。


(きっと喜んでくれると思うし)


 だが、とにかくその前にやることがあるのだ。

覚悟を決めるため深呼吸しようとしていると、

みのりの若干いらついたような声が耳へ響いた。










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