Gold Plum

第六章


対峙


〜善郎＆太一の場合〜


四


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　本当に自分の祖父が邦夫の友人なのだろうか。

太一はまじまじと邦夫の顔を見つめる。


「本当だんべ。大吉の、大で大ちゃん。そのまんまのあだ名だべ」


　邦夫はふくふくとした顔をさらに緩ませ首を縦に振った。

その言葉に全身が総毛立つ。


(すごい、すごいよ！

ぼくのじぃちゃんとリオのお祖父ちゃんが友達だったなんて！)


　こんな偶然があるとは思いもしなかった。感動で身を震わせる。


(もしかしてじぃちゃんがリオと会わせてくれたのかも！)


　ありがとう、じぃちゃん。

太一は心の中で天国にいる祖父へ手を合わせた。

おもむろに、善郎が身じろいだ。


「……邦夫さん、もし、もしですよ？

もし大吉さんが生きておられたら、今でもその友情は続いていると

思いますか？」


　善郎が姿勢を正し、邦夫を見据える。

思い詰めた様子の善郎に、太一は息を呑んだ。


(リオのお祖父ちゃんはなんて言うんだろう)


　太一は、邦夫からの返答を緊張しながら待った。

邦夫は、一瞬呆けたようにまばたきをすると、目尻に皺を作り、

にこりと笑った。