Gold Plum

第六章


対峙


〜善郎＆太一の場合〜


四


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「今でもも何も、わしと大ちゃんとの友情はあの頃から、

ちぃーっとも変わっていないべ。

大ちゃんと話したことはすぺて覚えとるべ」

「リオのお祖父ちゃん」


　当たり前のように告げられた邦夫の返答に、太一は瞳を潤ませた。


「大吉さんの奥さんに疎まれていても、その友情は変わらないと

言い切ることができますか？」


　善郎は居心地が悪そうに顔をしかめる。

和やかな雰囲気を壊す問いかけをしたのだから無理もない。

だが、それでも善郎は邦夫から視線を逸らさなかった。


(おじちゃん……)


　自分だったら尋ねることができなかっただろう。それを善郎が

代弁してくれた。そのことに太一は、申し訳なく思いながらも

感謝した。

　少しの間黙考していた邦夫が口を開く。


「大ちゃんの奥さんは山波さんのような人なんだべ。

優しくて、人のことばかりを心配してしまうんだべ」

「おじちゃん優しいもんね。そっかー、ばぁちゃんと同じなんだ」


　太一は、大好きな祖母を優しいと称してくれた邦夫に笑みを

向ける。隣で善郎が照れ臭そうに襟足をなでた。