Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





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「とんでもない。今日は来ていただきありがとうございます。

山波さんも本当にありがとうございます」


 頭を垂れるみのりを前に、山波が呻く。


「みのり様……」

「何度言っても足りないくらいなんです、山波さん。

私はとてもあなたに感謝しているんです。ですから、もう謝るのはやめてください」


 頭をあげたみのりの微笑みに、山波が表情を改めた。


「はい」


 深く頷く山波に、飛田が声をかける。


「よかったですね。お父さん」

「ああ」


 快活に笑い合う2人に驚いていると、紅が首をかしげた。


「仲良し?」


 飛田と山波へ交互に視線を送る紅の向かいで、

芽衣子が微かに声を震わせた。


「お父さん……」


 よく見ると、瞳が少し潤んで見える。


(よっぽど嬉しかったんだな……)


 仄かに感動していると、山波が慌てたように手を左右に振った。


「た、たまたまだ! たまたま!」

「えーでも昨日おじちゃん、鹿のお兄ちゃんのこと褒めてたんだよ」


 太一が不服げに頬を膨らませる。瞬間、山波の顔面が朱に染まった。










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