Gold Plum

第六章


対峙


〜みのり＆涼介の場合〜


七


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「俺たちを憎む？　意味のないことだ！　恨むならあんたの愛しい

父親を恨むべきだ。迷惑千万なのは梅宮の専売特許か？」


　高松が鼻を鳴らし、あざ笑った。積年の怒りのせいかもしれないが、

今までの美都子の話をまったく信じていない。むしろ変な風に

誤解している気さえする。

みのりは訂正の意を込めて、二人の会話に割り込んだ。


「高松さん、お婆様とお爺様の仲に愛情なんてものは

ありませんでした。そしてお爺様は我が家ではいない者として

扱われてきました。

ですから、あなたの言葉はお母様には響きません」


　ようやく聞く耳を持ってくれたようだ。

こちらへ向けられた高松の瞳が大きく見開いた。

それはまるで、今の話が本当なのかと問いかけられているようで、

みのりは小さく頷く。


（高松さんは信じてくれたみたいね。あとはお母様の方だわ）


　当事者と言うこともあるのだろう。美都子もまた、高松の言い分を

信じようとしない。彼らがお互いの言葉を信じない限り、話し合いを

したところで無意味だ。

みのりは、高松へ向けていた顔を美都子へと移した。