Gold Plum
第六章
対峙
〜みのり&涼介の場合〜
七
AID
「本当ね。雪姫様に負けてないわ」
「予想以上だなあ」
野木崎の発言に、山波が深く首を縦に振る。
「みのり様の舞を見てると、ニコニコしたくなるね。
これが幸せっていうのかな?」
太一の言葉に一同が同意した。
「ああ、そうなんだろうな」
山波の言葉に涼介はそうだろうか、と一瞬考えを巡らせる。
幸せ……。
確かにそうだ。
みのりの舞も雪姫同様美しい。
だが、その美しさには生の喜びを感じさせるような、
力強さと躍動感に満ちていた。
「これが、みのりさんの舞……」
呟くと、太一が軽く膝を打つ。
「そうだ! ぼくも一緒に願ってみようっと!
みんなが幸せになりますように」
それは名案だ。
他の皆も同じことを考えたのだろう。山波が微笑む。
「そうだな」
「ああ、そうだね」
山波とほぼ同時に涼介も太一に答えると、野木崎も再び口を開いた。
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