Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





AIF




「ありがとう、涼介。……どうだった?」


 ためらいがちに問われ、涼介は真面目に答える。


「きれいだったよ。いつも以上にね」

「あ、ありがとう」


 照れながらもまっすぐ見つめてくるみのりの視線を受け止める。

なんて綺麗な瞳だろう。

手を握ろうと腕を伸ばす。

だが、それはすんのところで太一の声に遮られた。


「ねえねえ、みのり様、ぼくも一緒に願ったんだよ」


 太一がぴょんぴょんと跳ねながらみのりの前に立つ。


「あ、おい、こら、坊主! ったく」


 背後にいた山波が苦虫をかみつぶしたような顔で追いかけてきた。

行き場のなくなった手がむなしい。


あと少しで手が握れたのに。

(太一君にはかなわないなあ)


 涼介は内心で苦笑した。










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