Gold Plum





第六章


対峙


〜みのり&涼介の場合〜





BID




「のみ、それにそなたらに会えて楽しかったマロ。

また会いたくなったら、黄金梅を育てればいいマロ」


 雪姫が微笑む。


(そんな!)


 こんなに急な別れになるのか。

数日とはいえ一緒に過ごしてきたのに。

涼介は我慢がならず口火を切った。


「それは……! こんな事態がまた起こるなんてことないほうがいいわけで!

だとしたら、もうお会いできないじゃないですか!」


 すると、野木崎も深く頷く。


「雪姫様には会いたいけど、あれ、もう1回やるのは勘弁だわ」


 肩を竦める野木崎の言葉を受け、太一が手を打った。


「わかった! 今度は雪姫様が消えないように黄金梅に願うよ。

そうしたら雪姫様とずっと一緒にいられるんでしょう、おじちゃん」


 太一が隣にいる山波を必死の形相で見つめる。

だが、山波は難しい顔をして首を横に振った。


「いいや。それは駄目だ。雪姫様は眠っていたいんだよ。できればずっとな」


 優しい口調ではあるが断固とした声音に、小越が声を震わせる。


「そんな……そんなことって……」

「えぇー。そうなの、雪姫様」


 太一が今にも消え行きそうな雪姫に問いかけると、

雪姫がふわりと微笑んだ。










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