Gold Plum

第六章


対峙


〜律子＆麻里の場合〜


二


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「そうだったんです……」


　麻里が頷く。律子が微笑みを返すと、突如前から声をかけられた。


「おい！　そこのお前ら！」


　白いシャツと青いＴシャツのラフな格好をした男たちが目の前に

立ちはだかる。律子はぎょっと目を見開いた。


「一緒に来てもらおうか」


　黒いスラックスを履いた白いシャツの男が横柄な口をきいてくる。

律子はサングラスをかけている怪しさ満点の男たちに怯んだ。

それでもなんとか立ち向かおうと、男たちを睨みつけた。


「な、何よ、あなたたち」

「へ？！　律子さんお知り合いですか？」


　麻里が、男たちと自分へ丸くなった瞳を交互に向けてくる。

律子はがっくりと肩を落とした。


「そんなわけないでしょう。こんなサングラスかけた怪しげな男が

知り合いって私は一体どこのVIPよ！」


　麻里のあまりにもな勘違いに、律子は男たちを指差し彼女へ

怒鳴り散らした。その勢いに圧倒されたのか、麻里が微かに

頬を引きつらせながら同意してくる。


「ですよねー。でもなんか、どっかで見たことあるような……」


　麻里が首をひねり、男たちを観察し始める。

律子はそれをまばたきしながら眺めた。