Gold Plum
最終章
再生
〜みのり&涼介の場合〜
一
IC
「やぁね、何言ってるのよ。
紅が私のことを好きって、涼介の好きとは違うじゃない」
くすくすと肩を揺らすみのりを前に、涼介は憮然とした。
「違おうがなんだろうが、
俺にとってはみのりさんのことを俺以上に知ってるライバルだよ」
何しろ相手はいつもみのりの側を離れない護衛だ。
しかもみのりとは姉妹同然の間柄。
まったくこれから先が思いやられる、と溜め息を吐いた時だ。
「お嬢さま、時間。授業、始まる」
紅が自分とみのりの間に入ってきた。
「認めない」
すれ違いざま、耳元に息を吹き込まれる。
まったくロマンティックな状況ではなく、
むしろ物騒な呪いの言葉を吐かれ涼介は咄嗟に反論した。
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