Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





IC




「やぁね、何言ってるのよ。

紅が私のことを好きって、涼介の好きとは違うじゃない」


 くすくすと肩を揺らすみのりを前に、涼介は憮然とした。


「違おうがなんだろうが、

俺にとってはみのりさんのことを俺以上に知ってるライバルだよ」


 何しろ相手はいつもみのりの側を離れない護衛だ。

しかもみのりとは姉妹同然の間柄。

まったくこれから先が思いやられる、と溜め息を吐いた時だ。


「お嬢さま、時間。授業、始まる」


 紅が自分とみのりの間に入ってきた。


「認めない」


 すれ違いざま、耳元に息を吹き込まれる。

まったくロマンティックな状況ではなく、

むしろ物騒な呪いの言葉を吐かれ涼介は咄嗟に反論した。










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