Gold Plum
最終章
再生
〜みのり&涼介の場合〜
二
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涼介に告白してから10日後の今日。
ようやく互いの都合がつき、会えることになった。
みのりはそわそわしながら廊下を歩く。
予報は晴れだと言っていたが、梅雨の時期はどうなるかわからない。
一応雨が降ってもいいようにと黒のショートブーツで
対策をしてみたのだが。
「ねぇ、変なところない? これで大丈夫だと思う?」
みのりは前を歩く碧へ問いかけた。
薄茶色の膝丈バルーンスカートにデニムのジャケット。
そして黒白のボーダーカットソーといったカジュアルな装いに
してみたのだが、男目線からはどう見えるだろうか。
「問題ありません。とてもよく似合っておいでですよ」
若干おざなりにも聞こえたが、みのりは碧の返答に
胸をなで下ろした。おもむろに彼の足が止まる。
「時にお嬢様、
あと何回この問答を繰り返せばご納得いただけるんでしょうか?」
「何回もなんて訊いてないでしょう。ねえ、紅」
碧がわざわざ立ち止まって嫌味を言ってくる。
みのりはムッとしながら、隣につき従う紅へ話を向けた。
「うん。たった、4回」
紅が親指を折って応える。みのりは瞠目した。
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