Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





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 藤丘でどら焼きを買ったあと、みのりたちは碧の運転で

獣人たちの居住区にある野伏間宅へ訪れた。

近所の子どもが遊んでいるのだろう。どこからともなく

聞こえてくる楽しげな笑い声を耳にしながらみのりは

野伏間(のぶすま)宅インターフォンを鳴らした。

 ほどなくしてドタドタという足音とともに低い声が

ドア越しから聞こえてくる。


「はーい。誰だべ?」

「突然連絡をしないですみません。梅宮みのりです」


 みのりは閉まったままのドアに向かい頭を下げた。

のんびりした野伏間の口調が慌てふためく。


「みのり様! ちょっと待ってくださいだんべ」


 ガチャガチャと鳴る音に、涼介が肩を揺らした。


「なんか緊張するなあ……」

「近い」


 紅が涼介を押しやると同時に玄関ドアが開いた。

みのりは再度お辞儀する。


「こんにちわ」

「おぉー。本当にみのり様だんべ」


 顔に喜色を浮かべ微笑む野伏間につられるように、みのりも

顔を綻ばせた。紅が小さく会釈をすると、涼介が続く。


「こんにちは」

「突然、大勢で来てしまい申し訳ありません」


 碧がみんなを代表するかのように頭を下げた。










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