Gold Plum
最終章
再生
〜みのり&涼介の場合〜
四
D
「ありがとうございます、皆さん。そうだ。
野木崎さんからもくれぐれもよろしくと言付かってきたんですよ」
涼介は照れ臭くなって礼もそこそこに話を無理やり転じた。
「まあまあ、ご丁寧に」
「本当に。涼介君は律儀で礼儀正しい人なんですよ」
碧が話を元に戻してしまい、涼介は内心で眉を八の字にした。
どうやらこの年長者たちはこの話から逃してはくれないらしい。
困りきっていると、朔太郎たちまでもが碧に乗ってきた。
「ほぅ。いまどきの若いもんにしちゃ、珍しいだんべ」
「やっぱり生まれがそうさせるだんべな〜」
しきりに相槌を打ち合う2人を前に涼介は頬を上気させる。
これ以上は耐えられない、と碧へ助けを求めた。
「あ、碧さん。
それはちょっと褒めすぎっていうか言い過ぎっていうか……」
「ふふふ、朔ちゃんも邦ちゃんも見習った方がいいわね」
麗の愉快げな声に重なるようにして、碧がさらに話を広げに入った。
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