Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





E




「そうでしょうとも。なにせ涼介君はみのり様のハートを

射止めてくらいの方ですからね」


 どこか自慢げに自分たちのトップシークレットをバラしてしまう。


「ちょっと碧!」

「あ、碧さん!」


 みのりさんとともに中腰になって碧へ抗議するも時すでに遅し。


「まぁ! そうなの!」

「そりゃ、めでてぇべ」


 麗が手を叩き、邦夫が額を手で打った。


「邦ちゃん! 今日は酒にすんべぇ」

「わかったべ、朔ちゃん!」


 朔太郎の提案に邦夫が今度は膝を打つ。

「え? あ、あの」

「いえ、お酒はちょっと……」


 みのりの戸惑った声音に涼介はすぐフォロー体勢に入ったが、

それよりも先に麗の雷が落ちた。


「朔ちゃん、邦ちゃん、何言ってるの! みのり様たちは未成年なのよ」

「すまんだべ」


 いや、自分は未成年ではないのだが。

涼介は答えようとしてやめた。

藪をつついて蛇をだすわけにはいかない。


「代わりにどら焼き買ってきたので皆さんでどうぞ」


 どや焼きの包みを座卓へ置くと、朔太郎と邦夫の頭から耳がでた。










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