Gold Plum
最終章
再生
〜みのり&涼介の場合〜
四
E
「そうでしょうとも。なにせ涼介君はみのり様のハートを
射止めてくらいの方ですからね」
どこか自慢げに自分たちのトップシークレットをバラしてしまう。
「ちょっと碧!」
「あ、碧さん!」
みのりさんとともに中腰になって碧へ抗議するも時すでに遅し。
「まぁ! そうなの!」
「そりゃ、めでてぇべ」
麗が手を叩き、邦夫が額を手で打った。
「邦ちゃん! 今日は酒にすんべぇ」
「わかったべ、朔ちゃん!」
朔太郎の提案に邦夫が今度は膝を打つ。
「え? あ、あの」
「いえ、お酒はちょっと……」
みのりの戸惑った声音に涼介はすぐフォロー体勢に入ったが、
それよりも先に麗の雷が落ちた。
「朔ちゃん、邦ちゃん、何言ってるの! みのり様たちは未成年なのよ」
「すまんだべ」
いや、自分は未成年ではないのだが。
涼介は答えようとしてやめた。
藪をつついて蛇をだすわけにはいかない。
「代わりにどら焼き買ってきたので皆さんでどうぞ」
どや焼きの包みを座卓へ置くと、朔太郎と邦夫の頭から耳がでた。
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