Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





IB




「良かった。先生たちも付き合うことになったのね」


 嬉しげに視線を向けてくるみのりを前に、一瞬息を呑む。

どんな表情でも明るく輝いて見えるのはなぜなのだろう。


「うん、そうみたいだね」


 涼介は組んでいた腕を解き、みのりの手を握った。


「ああ、そうだんべ。待ってればそのうちやってくるべ」


 朔太郎が穏やかな口調で同意してくれる。



 涼介は相槌を打つ。

小越とはどうやって会おうと思っていたから願ったり叶ったりだ。


「……ラッキーだったね。みのりさん」

「ええ」


 みのりに語りかけると、みのりも口元をさらに綻ばせる。

そのまま見つめ合っていた時だ。

ドタバタと忙しない足音がして、一間廊下から里夫が顔をだした。


「オレがいっちばーん!」

「くっそ、負けた。2番だ」


 翔が悔しがって膝を打つ。


「もう、二人とも早すぎるよー」


 後からやってきた太一が疲れたようにその場へしゃがみ込んだ。


「オレに勝とうなんて100年早いわー」


 涼介は得意げに鼻を鳴らす里夫を見て頬を緩めると、

3人へ声をかけた。










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