Gold Plum





最終章


再生


〜みのり&涼介の場合〜





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「腰の抜けた返事すんじゃねえ! しっかりお答えしねえか、飛田!」

「は、はいぃ!」


 山波の怒号に飛田が文字通り飛び上がった。

だが、珍しく飛田の頭から角はでていない。


(珍しいな……)


 これも弟子に入った効果なのか、それとも……。

考えていると、みのりが身体を寄せてきた。


「これも黄金梅の恩恵なのかしらね」


 みのりがささやいてくる。

ちょうど自分に聞える程度の小声に、涼介も呟くように返答した。


「そうなのかもしれないね」

「お父さん! 正志君をそんなふうにいじめないでって言ってるでしょう!」


 そうこうしているうちに芽衣子が膝を立て、山波へ食ってかかる。

だが、何故かみのりがくすりと肩を揺らした。


「ふふふ。芽衣子さん、飛田さんのことを名前で呼ぶようになったんですね」


 言われてみればそうだ。

涼介は芽衣子たちの変化にはっとして、まじまじと2人を見遣る。


「へ? あ、あの、はい……」


 恥ずかしげに両頬を手で覆う芽衣子の隣では、

耳を赤くして頭をかく飛田の姿があった。










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