L'Arc〜en〜Ciel
*RESET LIVE*1999−2000

その3

 そしていよいよ会場。今度はスタッフも厳重に配置されていて、
入場もスムースに行われた。それでもチケットチェックの時は
おしくらまんじゅう状態で苦しい思いをした。

 そんな中、あるメンバーの仲間に会う事ができた。
「やまだひさしのラジアンリミテッド」という番組の掲示板で
ラルクのライブに行く人は集まろう!という呼びかけがあったので
私は「志野沙紅也」ちゃんという子がリーダーとなっている集まりの
呼びかけに登録していたのだ。目印はズバリ「赤いバンダナ」
これがかなりわかりやすかったのか、主催者仲間のみんなが私に
声をかけてくれたのだ。(主催者の沙紅也ちゃんはライブに来れなく
なってしまったのだ、残念!)
しかも私はうさぎぼうしをかぶっていたのでかなりの目印になったの
だろう。とてもいい人たちだった。
 
 後で集まる企画がったのだが、体調不良のために残念だがそれは
断った。パニックの中救われた気持ちになった。ネットの力は
すごいなと改めて実感。

 会場にたどり着くまでにグッズを売っていたのだが、もちろん先に
席を確保して後で行く事にした。

 会場に入ってMブロックへ向かう。ひたすら後ろに向かって歩く。
まだ歩く、さらに歩く・・・ようやくたどり着いた所はホントに最後尾。
早く並んだ甲斐があり、その中でもかなりいいポジションを確保
することができた。ステージ中央寄りのいちばん端。身を乗り出せば
ステージまで障害物は何もない。いいポジションだ。
こうして私たちはやっと落ち着いて座り込む事ができたのである。

 ステージを見ると幕がかかった状態になっている。
試しに前の方まで行ってみた。この距離で見れたら思いっきり鼻血
出しそうだなと思った。それにしてもすごい人数だ。
ちなみに会場は、私たちのいるライブ会場と「バーチャルライブ会場」
といってライブ会場の中継が流れている会場の2ヶ所に分かれており
総勢5万5千人のファンがビックサイトに集結していた。
入場してからは落ち着いて開演を待つことができたのでよかった。
相変わらず妹は腰痛と戦っている。大好きなtetsuを目前にして
かなり体調は悪いようだ。もうすぐ22時30分になろうとしている。

 22時45分ごろだったと思う。会場の照明が消えていった。
大歓声が会場を包み込んでいく。その完成がピークに達した時、
1曲目のイントロが流れてきた。リング0の主題歌にもなった
「finale」だった。しかしステージは相変わらず幕がかかったままだ。
そこにメンバーが演奏している姿のみが映し出されていた。
生のサウンドが響いてくる。身体が震えた。妹も腰痛と戦いながら
画面をみている。

 そして「finale」が終わると一戸に軽快なイントロ、
「Caress of Venus」が始まり、一気に幕が取り払われた。
メンバーの姿が目の前に現れた。大歓声が会場に響き渡った。
しかしさすがはMブロック、どんなに頑張ってもメンバーの姿は
超ミクロだった(笑)ただででさえ小さいhydeがさらに・・・(コラコラ)
巨大なスクリーンがあったのでその姿はきちんと拝む事ができた。
(生身のメンバーの姿は超ミクロで確認できた)

 楽曲は過去のアルバムから最新曲まで実に幅広く演奏された。
特にアルバム「Heart」からの曲が多かったのが印象的だった。
メンバーも「みんな眠くない〜?」「大人やなぁ。」そして
「隣の会場も元気?」と、常にバーチャル会場の方も気遣っていた。

 カウントダウンまでに10曲を演奏。ものすごい盛り上がりだ。
ラストは「Shout at the Devil」・・・そしてメンバーは退場した。
その後も画面にはCGの映像、エレクトリックな雰囲気のサウンド、
会場は何ともいえない不思議な雰囲気に包まれていた。

 そして画面にカウントダウンの数字が映し出された。
ラスト1分くらいからカウントダウンが始まるかと思いきや皆まだ
カウントダウンしていない。50秒、まだだ。40秒、あれ?
何でしないんだ!?と思っていたら30秒を過ぎた辺りからようやく
会場全体でカウントダウンが始まった。ラスト15秒ぐらいから
メンバーもステージに戻ってきて全員でカウントダウン。

「5.4.3.2.1!!!!」

「ハッピーニューイヤー!!!!」
 
 天井からたくさんの白い羽が降ってきた。(Mまでは届かなかったが)
そして新年1発目の曲「NEO UNIVERSE」が演奏された。
これがこの楽曲の初公開の場だった。この場で初めて耳にする事が
できたのは本当に幸運だったと思う。最高の年明けだ。
メンバーの衣装もかなり変わっていたようだったが、その時はきちんと
確認する事ができなかった。(超ミクロだったし)

 曲はどんどん進んでいった。「Blurry Eyes」の時にはtetsuの
爆裂MC(笑)が大爆発だった。妹は腰痛も忘れて大興奮である。
後半は8曲の演奏だったがあっという間に時間が流れていった。

「今年もマイペースでやっていこうと思うので温かく見守ってください
 今夜は遅くまでありがとう。みんなありがとう!!!」

そしてラストは「Pieces」だった。
涙が出そうになった。感動と興奮が入り混じっている。
ちなみに妹は隣で泣いている。曲が終わり、メンバーが退場した後も
会場は興奮に包まれていた。自然と拍手が起こった。
とてもすがすがしい気分になった。最高の年越しだった。

 そしてこの喜びを一刻も早く誰かに伝えようとケータイでメールを
打とうとするが・・・ケータイの画面には

「しばらくお待ちください」

と出たまま全くつながらない。通話も同じだ。どうやらDocomoが
全国的に混み合っていたらしい。

 ライブは1時40分くらいに終わったのだがここからが本当に本当に
大変だった。何と有明から抜け出せないのだ。臨海副都心線も
ゆりかもめも満員御礼だ。いくら待っても進まない。とにかく待った。
ひたすら待った。また駅の構内でおしくらまんじゅう。もう嫌だった。
ようやく臨海副都心線に乗り込めたのが3時30分、さらに電車を
乗り換え東京駅にたどり着いたのが4時近くだった。そしてホテルに
たどり着いたのが4時30分をゆうに回っていたと思う。
部屋のベットに崩れ落ちTVをつけたところ、岡村さん(ナイナイ)が
マラソンを頑張っていた。ゴール目前だった。
岡村さんのゴールを見届けた瞬間、深い眠りに就いた。

 チェックアウトぎりぎりまで眠り、ホテルを出て即羽田に向かった。
ホントは渋谷のタワレコなどにも行きたかったが、私は昨日のライブで
完全燃焼したのでそんな余力が残ってなかった。
腰痛と戦っていた妹はかなり余裕だった。これも若さだろうか。
 
 長い間空港内をうろうろして、大分行きの飛行機に乗り込んだ。
本当に最高の年越しだった。まさかこんな事が現実のものになるとは
思っても見なかった。
ありがとうラルク、そして妹が受験生にもかかわらずドンと送り出して
くれた両親に感謝したい。全ての人に、ありがとう。

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