Windows XPのマルチブート環境の構築
構築目的
- Windows XP Professionalのみを対象とし、Internet Explorerのバージョンや
Microsoft Officeのバージョンの組み合わせで、開発プログラムの動作評価
構成要素
- OS :Windows XP Professioal with Service Pack 3
- IEのバージョン:6、7、8の3種類
- Office :Professional 2003、Professional 2007、Professional Plus 2010の3種類
- 言語 :日本語、Englishの2種類
必要となるライセンス
- Microsoft Windows XP Professional のライセンス 1台分
- Microsoft Office Professional Plus 2010 のライセンス 1台分
- Symantec Ghost(パーティションのコピーに使用)のライセンス1台分
問題点
- 組み合わせは18種類になるため、どのブートメニューを選択するかが問題となる。
- Windows XP標準のNTLDRによるブートメニューは10行までしか表示できない。
- マルチ・ブート・マネージャ(以下MBM)のブートメニューは論理パーティション含め21行まで可能ですが、
Windows XPのシステムパーティションを論理パーティションに作成も移動もできないため、
- MBMを使用しても、起動できるのは基本パーティションの最大4つだけです。
(有償の製品を購入すれば済むことですが、今回はフリーソフトのみ使用します)
解決方法
- MBMとNTLDRを組み合わせて使用することにする。
- MBMで2つの基本パーティションと1つの拡張パーティションを作成し、
日本語版とEnglish版それぞれのNTLDRで10種の起動を可能にする。
- また、MBMを使用することで、すべての起動されたブートパーティションをC:ドライブ表示にする。
マルチブート環境の構築手順
- 2TBのハードディスクを増設し、ブートディスクに設定する。既設の250GBハードディスクはGhostイメージの保存用。
- MBMで2つの基本パーティションと1つの拡張パーティションを作成する。
(2TBのハードディスクに、約76GBの同サイズ基本2個と論理22個を作成)
- MBMで1番目の基本パーティション以外をマスクし、Windows XP 日本語版をインストール。
- MBMを再インストールし、拡張パーティションのマスクを外す。
- Windows XPを起動し、論理パーティションを作成、フォーマット(クイック)しておく
- MBMで2番目の基本パーティション以外をマスクし、Windows XP English版をインストール。
- MBMを再インストールし、MBMですべてのマスクを解除しておく。
- MBMメニューを編集し、1、2番目のメニュー以外を非表示とする。
メニュー例: 1.Windows XP 日本語版 2.Windows XP English版
- Windows XP 日本語版を起動する
- マイコンピュータ→管理→ディスクの管理を開き、C以外のドライブレターを削除、
DVDのドライブレターをDに変更
- 必要に応じドライバー類のインストールを完了させる。
- IEをアップグレードしないように、最新のセキュリティアップデートを適用。
- Windows XP English版を起動し、前項の9.10.11を実施する
- CDまたはUSBよりGhostを起動、Local→Partition→to Imageで1・2番目基本パーティション
のイメージを保存エリアに個々に作成する。
- CDまたはUSBよりGhostを起動、Local→Partition→from Imageで20個の論理パーティション
にイメージを項13.で作成したイメージを展開する。
- MBMメニューよりWindows XP 日本語版を起動し、boot,iniを編集する。
boot.iniの例
- MBMメニューよりWindows XP English版を起動し、boot,iniを編集する。
boot.iniの例
- MBMメニューよりWindows XP 日本語版を起動し、NTLDRのメニューを順番に選択起動し、
予定通りのパーティションから起動されていることを確認し、ドライブレター等の整理を行う。
(システムパーティションのドライブレターの削除はDiskpartで可能)
Windows XP Professionalインストール時の注意事項
- Virus対策として、Microsoft Security Esentialsを採用したが、プロキシーサーバーを経由する環境では、
かなりの確率で定義ファイルの更新に失敗する。
回避策としては、コマンドプロンプトで、 "proxycfg -u"を実行しておく。
- OSのインストールは、基本パーティションにのみ実施する。
論理パーティションに実施した場合、ドライブレターがC:にならなくなる。
C:にこだわらなければ、動作に支障はないが。
- ハードディスクのドライブモードは、IDE互換モードにすること。
MBMが対応できないため。