新型インフルエンザ対策


日経新聞  平成21年6月1日 掲載


電解水で病原体死滅 インフルなど、手洗い用に


  東京女子医科大学の佐中孜教授らは、食塩水の電気分解で得られる中性の電解水が、インフル工ンザウイルスなど様々な病原体を効果的に死滅させることを確かめた。従来の塩素系消毒剤や消毒用アルコールに比べ皮膚などへの刺激が少なく、効果が長持ちする。手洗い用や病院内などでの噴霧用に使えるという。 解究チームはA型インフルエンザウイルスで実験。電解水中の酸素化合物の濃度が30、50、100ppmの水にウイルスを30秒さらすと、ウイルスの感染力を示す値が30ppmでは99.9%低減し、50ppmでほぼ消滅。100ppmでは検出限界以下だった。 院内感染の原因となるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)などを殺す効果も高く、新型インフルエンザウイルスにも有効とみている。 試験に使った電解水は、プラントメーカーの日本テクノ(東京・大田、大政龍晋社長)が食塩水を振動させながら分解する独自技術で開発。既にスキンケア製品などに製品化され、3年以上の寿命がある。



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