■コゼットのナンバー

　　レ・ミゼラブルの女性のメインキャストの中で、一番高音が必要なのが、コゼットです。高音がきれに出る人がキャストに選ばれることが多いのですが、エポニーヌやファンティーヌのような心をゆさぶられるような歌い方や、テナルディエ夫人のような特長のある歌い方をする人があまりいません。結果的に、印象の薄い場合が多いようです。私はいろいろなコゼットを聴きましたが、本当にこれはすごいと思える人にはまだ出会ってません。でも、河野由佳さんのような歌い方は結構好きです。

・In My Life
　一幕の終わりの「プリュメ街」で、コゼット、エポニーヌ、マリウス、バルジャンの掛け合いが始まるのですが、シーンの最初のコゼットのソロの部分です。邦訳では、独立の曲名がつけられていないようですが、美しいメロディです。
　自分がなぜ、バルジャンと二人だけの生活を暮らしているのか、ずっと思っていた疑問を、バルジャンに投げかけます。

・心は愛に溢れて(A Heart Full of Love)
　In My Lifeに引き続く形で、コゼットとマリウスが初めて出会うシーンで歌われます。コゼットとマリウスが掛け合いで、愛を語り合います。

・I  Saw Him Once
　　コゼットのソロなのですが、この曲、知っている人はほとんどいないと思います。Les Miserablesの初期の公演にはあったようで、私の持っているＣＤの中で、London Original Cast盤にのみ収録されています。　In My Lifeの前にコゼットが、高音を活かして歌う、美しい歌です。残念ながら、演出の変更で削られてしまい、現在の公演では聴くことができません。