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 2005年4月〜6月放送


 「第1話」  「第2話」  「第3話」  「第4話」  「第5話」

 「第6話」  「第7話」  「第8話」  「第9話」  「最終話」



「第7話」 〜傷心〜

 
「ヤキモチ焼いてるの?」って聞かれて

「ち・・がますよ」

って答えてる黒沢くんがかわいらしい。
この時の奈央子さんのコロコロ変わる感情もかわいらしい。

そうか、黒沢くんはおひつじ座なのか。(←一緒で嬉しい)(←でもかに座O型のほうが憧れる)



■今週の「奈央子語り」

「誕生日のジレンマ」はリアリティありありです。
あの微妙な感情はなんなんでしょうね。
カレンダーに自分の誕生日を書き込まなくなったのって、いくつの頃だったかなぁ?
そーっとしといてほしいけど、でも「おめでとう」って言ってもらえると嬉しいし。
花とか貰うとやっぱり凄く嬉しいし。

そうかと思えば「ああまたトシとってしまった」とか考えたり、意味もなく四捨五入して安心したりへこんだり。

自分が女である事を自覚している女は多分、いくつになってもそうなんだろうな。


寝癖の黒沢くんー。
半分裸(乳首出し)の黒沢くんー。(目がとろーん)

ごちそうさまでした。(合掌)


決算日、皆さん仕事頑張ってますねぇ。
普段雑談のたびに仕事の手を止めてるもんだから、余計に仕事溜まってんじゃないの?
・・とか思ってみる。(てか、5月末に決算日?商社ってそうなの?)

「経営戦略部」の男性社員、エリートだから余計なのか持って生まれたものなのか、それとも話を盛り上げるために唐突にキャラ変更したのか、何せとにかく女性を見下してるし、でもって女性に対しての発言に遠慮がないですねぇ。
実際には、腹でどう思ってるかは判んないけどもう少し言葉は選ぶもんだと思いますけどね。

そんな中、黒沢くんの
「かんぺ〜い」に癒される。

黒沢くんは素直だけど、そういう先輩男性社員の意見には流されていない、「ちゃんと自分の目で相手を判断できる子」だなと思います。
だからこそ、奈央子さんのシンドイ部分とかにも気付くわけですし。(1、2話あたり)


部屋の中。
「やっぱりマズいよ、示しがつかないよ。」
・・って奈央子さん、そんな話をなんでわざわざそんな
薄暗い部屋でしてるんですか。
まあ、うす暗闇の中での黒沢くんの表情が凄く良かったから、いいんですけどね。

で、黒沢くん、立花にはやっぱりどこに住んでるのか言えなかった。

いや、言えないでしょ?言わないでしょ?普通。
奈央子さんがショック受けるのは判る。前の晩にあれだけハッキリと
「正々堂々とアネゴと同棲してるって言ってやりますよ」って言ってたわけだし。
でもなー、男の人ってその場の流れで甘い言葉使いますよね。(←偏見?)
そもそも二人の関係が何なのかって事自体、二人自身も判ってない感じでしょ?その段階で職場の人間に「同棲してます」は言えないやねぇ。


で、沢木さんから電話。
おいおい奈央子さんよう、「不倫はダメ、食事もダメ」って言ってたのはアナタでしたよね?しかもいっぺん帰ってからまた出て行くなんて面倒な事、あたしなら絶対しないけどな。(←自分と比べるな)
黒沢くんの事でちょっとヤケになってるのは解らないではないが、「同棲してる」と言えなかった黒沢くんよりも、ここで沢木さんと食事する奈央子さんのほうが、あたしには不誠実に見えました。

で、玄関先でスーパーの袋両手で下げて忠犬みたいに立ってる黒沢くんの可愛い事。
沢木さんとの食事より、黒沢くんの作ってくれたごはん食べるほうが絶対楽しいと思うんだけどな。


さて、ただの小心者の奈央子さん。
人一倍誰かに頼りたいのに、一度も人に頼った事のない奈央子さん。
そう沢木さんに指摘されて、「そうなんです」と納得する奈央子さん。

お前、
今やってる事何だよ。
自分の悩みを打ち明けるのは、誰かに頼る事とは違うのかい?
今まさに自分の弱い所をさらけ出してるんじゃないのかい?妻とギクシャクしているうえに、うっすら好意を抱いてすらいる、人のダンナさんを相手に。
ええ?奈央子さんよ。

こういう女、嫌いなんだもん。
「強がってるけど本当は弱いんです」っていうのを、こういうもっともらしい場面でさらけ出す女。
それを訳知り顔で励ます沢木さんといい、あーもう本当に、苛々したシーンでした。


苛々しすぎて、あんなに楽しみにしていた

「黒沢くん、小麦粉つけてソファーでうたた寝」

のシーンも、なんだか心底楽しむ事ができませんでしたわ。
まあ、今リピートして癒されてますけども。

・・このお好み焼き、ちゃんと二人で食べたのかなぁ。
笑って食べたかなぁ。


早乙女さんは「試験に落ちたから辞めるの止めた」んだそうです。
ふーん。
そんな事言われて「じゃあ飲みにいこっか」とか言える奈央子さんもわかんない。
自分の将来の為に大事な決算日に穴をあけて(事前に休みも申請せずに)、みんなにも迷惑をかけて、でも落ちましたから、しょうがないからまだここで働きます・・ってのは違うんじゃないんですかねぇ。
まぁ実際にそういう事はたくさんあるでしょうが、そういう事を頑張って働いてる者の前で言うのはどうなのかね、と思います。


「俺、行きます」って黒沢くん、どこに行くんだよー。
見上げる黒沢くんが悲しいよー。


そいで本当にどーでもいいんだけど、奈央子さん私服のセンス悪すぎ。
誕生日にあんな格好でご近所うろついて、レンタルビデオ借りて、コンビニの弁当買って・・そんなとこで沢木さんに出くわして、あたしだったら恥ずかしくて逃げますね。

でも、「不倫はしない、食事もしない」はずの奈央子さん、部屋にまで上げてしまいますか。
黒沢くんのいなくなった部屋に、早速男性を連れ込みますか。


このあとの「お父さんの電話」のシーンは、ちょっと泣けました。
父親ってのは、大人になると特に、娘とゆっくり話すって機会をもてなくなるもんだと思います。娘も敬遠するし、父親もどう接していいか判んないし・・。
だけどそれだけに、たまに父親に言われる一言が物凄く心に響いたりする事があります。
やっぱりそんな時は、電話を切ったあと泣いてしまいますね。


で、この後だよ。
奈央子さんの突然のプロポーズだよ。

「ずっと傍に居て欲しいって思った」
「俺もです」
(←嬉しそう)

ちょっとまってまって、ついていけない。
奈央子さんが今「本当に欲しいもの」は、黒沢くんなの?
いつの間にそうなったの?

そんじゃさっき沢木さんと浮かれてた時も、ほんとは黒沢くんの事考えてたの?
こんな風にずっと年の差とか世間体とか気にしてた奈央子さんが、震えながら黒沢くんにプロポーズしようって思うくらいに・・そんなにも黒沢くんに傾いたシーン、今までにありましたっけ?

だけどそれは、黒沢くんには酷すぎる。
「けっ・・こん?」って戸惑うのも、「時間をください」と要求するのも、当然の事だと思います。

「5年も待ったらいくつだよ」って、それは奈央子さんの話でしょ?
5年待ったって、黒沢くんは27歳にしかならないのに。

大学卒業して、ようやく働き始めて、仕事覚えて、ちょっと甘く心を通わせる先輩社員がいて・・

そんな若干22歳の黒沢くんに今結婚を迫るのは、あまりにも「酷」だと思う。無茶すぎる。
黒沢くんを責める事なんて、絶対にできないと思う。

「寝ぼけた顔とか歯を磨くとことか見ても嫌いにならない、そういう人と毎日一緒にいれたら楽しい」・・黒沢くんはかなり本気で、奈央子さんの事を想ってるんだと思うんです。だけど、だからといって、今結婚を要求するのはいくらなんでも無茶すぎる。

そうして勝手に盛り上がって玉砕して傷ついておきながら、翌朝には「不倫はしない、食事もしない」筈の相手と京都へと旅立ってしまう。


あたしは女だけど、しかも立場的にはかなり奈央子寄りの女だけど、今回の奈央子は見ていて本当に「嫌」でした。
奈央子の気持ちが本当はどこにあるのかが、本当に判らなかった。
黒沢くんにプロポーズしていても、その結果傷付いてあんなに泣いているのも見ても、奈央子さんが本当に黒沢くんを思っているとは思えなかった。

結局奈央子さんが欲しいのは、「自分が本当に好きになった男」ではなくて「自分の寂しさを埋めてくれる男」って事なのかな。
まぁ、原作の奈央子さんはもっともっといけ好かない女(私にとっては)なので、予想はしても良かった事なんですがね・・。でも、このドラマも奈央子さんもかなり好きで観ていたから、本当に今日は凹みました。
黒沢くんがどうとかじゃなく、奈央子さんの行動に凹みました。


そいでやっぱり、黒沢くんがかわいそうで凹みました。

こういうの、あたしが仁のファンだからなのかな?
黒沢くんに思い入れがありすぎるから、こんなふうに思うのかな?

でも、黒沢くんが悪いとはどうしても思えないんですよ。
同じ女として、奈央子さんの言動にどうしても納得できないんですよ。

うーん・・。
本当に、不満だ。

願わくば、これ以上奈央子さんの事を嫌いにならないで済みますように。






「第8話」 〜運命の男〜

 
先週の第7話でこのドラマに対する気持ちが相当萎えていたし、そしてW杯出場決定に相当盛り上がったあとだったので・・正直あんまり、いつもほどには集中して観れてない気がするんですけど。
ま、ともあれ。


沈んでたり浮かれてたり罪悪感があったりで精神状態がちょっと高揚しているのは判るが、今時新幹線に乗って「やっぱ早いなー」とか言う33歳っているんですかね?・・とか思うのは、私がここ1年程新幹線にしょっちゅう乗ってるせいでしょうか。用件はおもにKAT-TUN絡みですが。


■今週の「奈央子語り」

「三度重なった偶然は運命」。それは、言えるかもです。
でも、目印が付いてたらそれは「偶然」とかじゃなくなるもんなぁ。「目印ついてればいいのに」って思ってしまう事は、やっぱりどうしてもあるんだけども。


「悪縁を絶って良縁を結ぶ」
この穴をくぐるべきなのは、奈央子さんよりもむしろ沢木さんなのでは。

奈央子さんに電話を掛ける、その黒沢くんの指に釘付けになった方は多かったのでは。
・・うぬう、ファンのニーズを判ってらっしゃる・・。
その指で、目頭をこする黒沢くん。きっと昨夜は奈央子さんが気になってよく眠れなかったんだろうなぁ・・と思わせるシーンです。

ところで今回、ゲストが凄いなぁ。佳つ乃さんだよ!久し振りだよ!ドラマ出てるよ!セリフ棒読みだよ!!
お若い方はご存じないかもしれませんが、その昔は郷ひろみさんと噂になったりして、かなり有名だった芸妓さんですね。
これは林真理子つながりのご出演なんでしょうか。相変わらずお綺麗です。
でもこういう店、「いちげんさん」は入れないんじゃ?沢木さんの財力なら可能なのかしら?

ところで沢木さん、奈央子さんをどうするつもりだったのかねぇ。終電の時間、もちろん自分で管理しておくのが当然だけど、沢木さんもあんな時間ギリギリまで引っ張ったらだめじゃん。
・・もともと帰す気無かったって事かなぁ。(げんなり)

黒沢くんのプロポーズ断られた翌日に「ドキドキしちゃったなーv」とか言ってる奈央子さんも奈央子さんだし。
勿論、「ショックのあまり羽目をはずしたい」という気持ちも判るんだけど・・

本当に好きでプロポーズして、そして断られて・・っていうのなら、もっともっともっと、気持ちって引きずりますよね?ホテルで独りになった時に反芻してしまうのって、普通なら沢木さんじゃなくて黒沢くんの事ですよね?
・・まあ、黒沢くんへの気持ちがその程度だっていうのは(ドラマの意図はともかく)、先週で判ってましたけどね。

そんな奈央子さんに「あんなアホ」呼ばわりされる筋合いはないわなー。
プロポーズを断ったのは黒沢くんだけど、でも「今は」結婚できないと伝えた黒沢くんだって、奈央子さんの行動に思いを巡らせて傷付いているはず。そのうえでの「(コンパ)行きましょう!」なんだけどな。

まぁでも、勢い(と多少の期待)で京都に付いて行ってしまった奈央子さんと、今回の黒沢くんの行動とは、程度の差こそあれ、同類のものではあるんですよね。
そう思うと二人共、なんだか悲しい。


おいおいおい、コンパでこの座り方って。


中野さんの運命の人は、4月の歓迎会の日に出逢ったらしい。・・ええと、今6月ですよね?確か。
奈央子さんと黒沢くんといい、立花さんと早乙女さんといい、このドラマ、恋愛面の展開が皆さんほんとに早いな。
で、3週連続八王子の駅で起こしあったという運命の二人。・・多分3度目とかはただの偶然じゃなく、どっちかの意図(?)も含まれてたんじゃ・・と思うのは穿ちすぎでしょうか。


あーもう、この部署の男の人ってホントに皆さん、いけ好かない。
正直、ここまであからさまに女性社員を蔑んでる男性社員って、普通いません。少なくともうちの職場にはいません。・・勿論腹の中ではいろいろ思ってらっしゃる事はあるでしょうが、少なくともここまであからさまには出さない。
だって皆さん、「女性を敵に回したら怖い」って判ってらっしゃるもん。

てか、人のプライベートにわざわざ席立って口挟んでないで、仕事しろっちゅうの。


ところでこのドラマ、変なとこ細かいっていうか(笑)。
沢木さんにメールを返す奈央子さんですが、そのアテレコまでが浮かれて1オクタープくらい声高くなってるのがちょっと笑えました。


「ちゃんとした男は、絶対家庭を捨てたりしませんから」

加藤さんの重い言葉でございます。
でも、本当に、本当に「ちゃんとした男」なら、それ以前に「家庭のある身で他の女を受け入れる」って事自体をしないと思いますけどね。
まぁ女のほうでも、「馬鹿な男だ」って判っていて、それでもどうしようもなくて足を踏み入れてしまうわけなんだけども。

でも、たとえどれだけ女の側から押し切られたのであっても、結局「家庭があるのに受け入れる」ほうが悪いとあたしは常々思ってるんですよ。
よく、妻が浮気相手の女性に「この泥棒猫!」とかいう陳腐なシーンがありますけど・・あれだって、妻は本当は、浮気相手の女性じゃなくて旦那に怒るべきたと思うんですけどね。・・でも実際は浮気とかって、結婚が絡んでいてもいなくても、相手ではなくその「浮気相手」のほうを責めてしまう傾向が強いですよね。

ま、この話はこのへんで。


エレベーターの二人。

謝ってるのに「思い出したくも無い」って・・奈央子さん、気持ちは判る、判るんだが、むしろ謝るべきなのは「そこまで黒沢くんを想っているわけでもないのに突然プロポーズなんかして黒沢くんを混乱させてしまった」あなたのほうなのではないだろうか!!(怒)


「エビフライ・・・」は、妙におもしろいけど。

「なんで俺こんなショック受けてんだろ」って、黒沢くん・・まだ自分の気持ち、はっきりとは判ってなかったのか。
でも、単純に「いいな」って思ってる奈央子さんがどうやら沢木さんと京都に行ったらしくて、その沢木さんは離婚をしようとしているらしくて、その原因はどうやら奈央子さんらしくて・・って、「正義の味方」である奈央子さんに興味をもった黒沢くんとしては、そら混乱もするし逆ギレもするよなぁ。

てかこのお掃除のおばさん、もたいまさこさん?クレジットには出てなかったけど、違うのかしら?


奈央子さんがワイングラスの偶然に動揺して、このままじゃ自分の気持ちがマズイ、とばかりに席を立った展開はとても良かったと思った。
・・でも、なんでそのあとそんな「追いかけてきてもらう事を想定して」歩いてるかなぁ(泣)。
こういうところが、どうしても奈央子さんを好きになれない要因かもしれない。

奈央子さん、
あたしの目には結構充分、「うっかり、ちゃっかり」な人に映ります。


で、結局「そういうこと」に。(自分で決めた「ルール」とは果たして・・)

黒沢くんの時とは違って、今度はしらふで、そうなっちまったようです。
こないだまで黒沢くんがいた、その部屋で。


えーと、ちょっと話逸れていいっすか?

沢木さんの指毛が薄くなっているよ!!!

いや、一話で、奈央子さんが沢木さんの指輪を確認したシーンでね。薬指の指輪が指毛に埋もれるようにはまっていたのが目に焼きついていたんですよね。
なので、今回指輪を外すシーンを見て、アレ?と。

見栄えを考えたんでしょうか。
痛かっただろうに。


先週黒沢くんにプロポーズしてたと思ったら、もう今週は
「沢木さんの事が好きです」とか言っちゃってますよ、奈央子さん(泣)。

奈央子さん、「黒沢くん」が欲しいわけでも「沢木さん」が欲しいわけでもなく、「今の自分を強い力でここから連れ出してくれるひと」が欲しいんだよなぁ、きっと。
そんな奈央子さんには、
「一緒に生きよう、二人で幸せになろう」っていう沢木さんの胡散臭い言葉は本当に嬉しいものだったんだと思う。「この人こそが私の運命の人だ」と思い込んでしまっても仕方が無いくらいに。
だからここは、ちょっと責められないかな。
常識としていいか悪いかは置いといて、こういう風に気持ちが動いてしまうのは仕方がないのかなぁ、と思います。


「俺がアネゴを判ってませんでした。」

この言葉を突きつけられる奈央子さんはとても切ない。
でも、この言葉を突きつけた黒沢くんもものすごく切ない。

黒沢くんは、奈央子さんには「正義の味方」でいてほしかったんですよね。
それは奈央子さんにとっては、物凄く酷な話なんだけども。

正義の味方である奈央子さんに・・今までいろんな問題に直面するたび自分を犠牲にしてまでも解決してきた奈央子さんに、沢木さんの家庭を壊す要因になってほしくはない。そんな風に元気のない奈央子さんを見ていたくはない。「他の人を不幸にしたっていい」なんて、間違っても言ってほしくはない。

「最低っすね」だなんて酷い言葉を、それでも浴びせずにはいられなかった黒沢くんの気持ちが物凄く切ないシーンでした。

そのあとの、奈央子さんとの出来事を反芻する黒沢くんも、また然り。

自分の前では、弱い部分も痛い部分も無邪気な部分も見せてくれた奈央子さん。
他人を助けてもそれに恩を着せたりせず、いつも「正義の味方」だった奈央子さん。

だけど今の奈央子さんは、もう自分の知っていた、自分が好きになった奈央子さんではなくって・・
あの涙は、「もうあの奈央子さんには逢えない」っていう気持ちだったのかな。

やっぱりここは、黒沢くんの目線で一緒に泣いてしまいました。


しかし絵里子さん、凄いな。っていうかともさかりえが、ほんとに凄い。セリフは決して多くないのに、このゾッとするほどの存在感。
今回、出演者の質がもの凄くいいなーと毎回感心することしきりです。


さて、職場にばらまかれてしまった告発文。・・思い詰めた女は怖いです。(女だけじゃないか。)

うちの職場でも、ありましたよ何度か。

月曜に出勤してきたら、会社中の女子トイレに告発文書が張られていたり。
ハガキに個人(社員)の暴露話を延々としたためて、職場宛に送りつけてきたり。

・・結果どうなるかっていうと、実はどうにもならないんですけどね。勿論、渦中にいる方達はいたたまれないものがあったと思いますけど。
結構みんな冷静に、「大変やねー」「痛い人おるよねー」みたいな反応してますね。
当事者の方々も、辞めたり別れたり結婚したり、いろいろでした。


さて、来週からどう展開するか。

ここのところ、原作の中のドロドロしている部分の描写が続いているようなので・・やっぱりこのトーンが続いてしまうのだろうけど。


だけどどうか、今度は黒沢くんが、奈央子にとっての「正義の味方」になってくれますように。







「第9話」 〜罪と罰〜


今回は、なんだかとても感想を書く手(と頭)が進まない・・というか、まとめられない、というか。
自分の中で、場面によって感じる事が全然違ってたりするんですよね。
7話・8話は「奈央子さんへの怒り」メインで勢いつけて書いたから、なんか今回は自分の中で統一できない気持ちのまま書くのが難しかったです。

だって奈央子さんのこと、「可愛い・・」って思ってしまった。
どっち付かずというかもともとの芯がないのか、黒沢くんと沢木さんとの間で都合よく行ったり来たりしている奈央子さんには本当に腹が立つんですよ。
・・立つんだけど、それでも「ああ、可愛いな」って思ってしまった。

これは、篠原涼子の力量なのかな。


そんなわけで、多分纏まりのない感想になってしまうような気がします。

では。


■今週の「奈央子語り」

「人の心はコントロールできない」

確かに、その通りです。
今まで訳知り顔で後輩達にアドバイスしてきた奈央子さんも、さすがにそれに気付いた模様です。でもって

「普通の不倫とかじゃないの」

加藤さんも言ってますが、本気で不倫してる人は皆さん「この恋だけは違うの、もっと純粋なものなの!」とか思ってますよね。・・というか、「思いたがってる」と言えばいいのかな。
そんな人たちは「人の不倫見て我が不倫直す」(←じゅんのよりヒドいぞ)(←おまえもヒドいよ)なんてこと出来るわけないと思うんですが。だって「自分達だけは違う」って必死で思ってるんだから。


給湯室での女性達の集団。・・怖い。というか気持ち悪い
この大量の女性社員、勿論本気で奈央子さんの立場を思い遣ってる人もいるんだろうけど、おそらく7割がたが「好奇心」だ。職場で非日常な事が起こって、無意識ながらちょっと楽しんでる人たちだ。

どうでもいいんだけど、この会社、こんな服装でいいの?
早乙女さんのTシャツ姿もどうかと思うし、後ろで青いチューブトップ着てる女とかどうなんだ・・。制服がある会社ならまだしも、その格好で仕事してるんですよね?
ちょっと、イメージ悪いから製作側も考えて欲しいです。


「金太郎」での坂口部長と加藤さん。
こんな込み入った話をこんな場所でするとは・・。こないだはどっかのオシャレなBarで飲んでたやん!そこは東済商事の男性社員は禁制の場所だったんじゃなかったっけ?黒沢くんもすっかり常連ですが。
というか・・この店の大将、おそらく誰よりも事情通なはずだ(笑)。

「ああするしかなかったんです。辛い気持ちを皆さんに判ってほしくて

・・ええー、そういう意図?違いますよね?あのファックス&メール騒ぎ。
そんな、昔勤めててしかも居心地の悪かった会社の、しかも不特定多数の誰かに自分の辛さを判って欲しいとか思いませんよね?
普通に「奈央子さんが許せなくて」でいいやんか。
なんでこんなセリフにするかなぁ・・。なんでそこまで、「妻」の立場の絵里子さんを「危うい人」に仕立て上げるかなぁ。
絵里子さんのした事は絶対によくない。
でも「奈央子さんが許せない」という理由なのであれば、少なくとも筋の通った行為ではあるわけですよ。なのに「皆さんに判ってほしくて」とくるから、このドラマのご都合主義的な部分が妙に浮いてしまって苛々してしまうんですよ。
で、坂口部長も理解するな、そんな理由。


今日の怒りMAX(自分内)は、このあとからのシーンです。

黒沢くんの気持ちは知らないのであろう沢木さんが、滞在先を黒沢くんに託すのは仕方ないとしよう。(それにしたって電話で喋ってるんだから、直接伝えろよ。)
でも、そのメモを黒沢くんに預からせる奈央子さん、それはあんまり酷いんじゃないですかい?しかも「逢いたくなっちゃうから」ってノロケまで聞かせて。逢いたくなるのが怖いから受け取れないのなら、さっさと捨てろ。

確かに黒沢くんは奈央子さんのプロポーズを快諾できなかったけど。
それでも奈央子さんを心配して大切に思っている事は、事件を沢木さんに伝えに言った事を考えあわせてもこんなにも明らかなのにな。
奈央子さん、自分の恋で手一杯で、そんな事にすら気付けないのかな。

「逢いたいなら、逢えばいいんじゃないですか?」

こんな言葉を、黒沢くんがどんな気持ちで言ったと思ってるんだろう。ほんの数日前にはプロポーズしたほど好きだった(と思いたい)黒沢くんに「今逢わなくても必ず逢える。運命の人ならね」って・・ほんとにどのツラ下げて言ってんだー!と思ってしまいますよ。


珍しくお仕事している(!)経営戦略部。
「助かります」って立花さん、そんな事も言えるんだ。こういうささやかな労いの気持ちや言葉があるだけで、職場は潤滑に回ったりするもんなんですよね。うんうん。


そして坂口部長・・本当にそんな事言えた立場じゃないです。奈央子さんを守ろうとしての事だとは判るんですけど、説得力がまるでありません。
ていうか部下と不倫している自分はバレてないから守られてて、その二人の窮地を機転を利かせて助けた事もある奈央子さんが今、窮地に立たされてて・・どうにも理不尽な話です。
でもって自分達は宜しくやっていながら、奈央子さんには「別れたら?」でしょ。いい加減にしてほしいですよ。

「それ以上に大切なものを見つけてしまった」っていう奈央子さん。
それほど大切な人物だとは到底思えないけど、夢中になってる奈央子さんにはその判断は「まだ」できないようです。


モンゴル行きを打診される黒沢くん。
別名「お仕置き部屋」への移動を、それを知らない黒沢くんに「おめでとう」と栄転であるかのように伝える坂口部長もどうだろう。これが本当に「お仕置き」行為であるなら、許せないところです。
ただ、5年がかりのプロジェクトって事だから、もしかすると今までとは実は事情が違うのかも知れませんが。

それにしても経営戦略部の男性社員。
酷い態度は、女性社員に対してだけではなかったんですね。その人事異動が「ペナルティ」だと判っててここまで茶化すって、本当にどこまでデリカシーのない男達なんでしょう。
人間として失格です。
どんなに仕事が出来て男前でも、こんな人たち絶対嫌だ!
中野さんに代わってあたしが怒鳴りに行きたい気分です。


再び「金太郎」。
やはり加藤さん、自分自身の不倫についてもなにやら思うところがあるようです。

「アネゴの事好きなんでしょ」
「なんっ・・でっ・・です・・か」

「そんなの日本中の人がしってるわ」
「うそぉ!」


・・久々に、このドラマで本気で笑わしていただきました。
「日本中の人が知ってる」っていう加藤さんの遊びのある言葉も良かったし、黒沢くんの
「うそぉ!」とそれに続く「じょう・・だん、かー」が本当に、凄くよかった。「JUNON」で櫨山さんが仰ってた「言われた事にどう反応すればいいかという部分(リアクション)について先天的な才能がある」というのは、こういう事なのかもしれないなぁ。
で、加藤さんちょっと笑ってません?(笑)

「・・つうか、誠実な男は不倫しねぇだろ」

そうだよ!そうなんだよ黒沢くん!加藤さんにとっては痛烈な言葉だろうけど、本当にそうなんですよね。
先週も加藤さん「ちゃんとした男は、絶対家庭を捨てたりしませんから」って言ってたけど、いつも辛辣な加藤さんのそこだけが、彼女らしからぬしっくりこない言葉で・・だから加藤さんも本当は、判ってるんですよね。だけど坂口部長との関係について自分の中で辻褄を合わせる為にはそこを認めるわけにいかなくて、どうしてもここだけ歯切れが悪くなってしまうんだろうな。
このドラマを通して見てて、何だか加藤さんが一番リアルに感じます。


絵里子さん、
「こうなる前から主人は奈央子さんに夢中になるって判ってた」っておっしゃいます。

うーん?
でもでも、ゴルフ場から送ったり奈央子さんを素敵な人だと話したり、さらには自宅に招いたり・・奈央子さんと沢木さんを引き合わせていたのは、絵里子さんですよねー?
辻褄あわないじゃないですか。
あたしにはわざわざ二人がデキてしまうように仕向けていたようにすら感じられるんですが・・
うーん、判らん。

この話、というかこの脚本、というのか・・どうも人物の描き方が、独身女性(もしくは浮気相手)側と本妻さん側とでバランスを欠いてるような気がするんですよねー。いろんな意味で。
「妻」に恨みでもあるのかな。絵里子さんの描き方については、悪意すら感じてしまいます。


「クラウン総研」の河田沙知子さんに、逢いに行った奈央子さん。
大塚寧々とは豪華だね。考えたね。

4年も前に終わった、しかも辛い形で終わった不倫について、今付き合ってると言う相手に普通はこんな対応はしないだろうと思う。
でも、そんな相手でもほおっておけない、そんな妙な面倒見のよさが、「奈央子さんに似ている」という部分なのかな。


「株主総会」を前にバタバタする経営戦略部の皆様。
「少なくともお前のモンゴル行きよりはな」って立花さんに言われたあとの、黒沢くんの意味不明な動きが妙に可笑しいです。
あと個人的に、あの長谷川さんに「誤字脱字のチェック」を依頼する奈央子さんはなかなか凄いと思います。


おとうさんと黒沢くん。

「おとう・・さん?」
「あの、の、野田・・さんなら、もう、おか・・えりになられ・・ました、けど」


って、たどたどしく言葉を選んでいる黒沢くんが可愛い。
でもってベンガルさん、いいですよねーやっぱり。「ちょっとキミぃ!」のあとのジワ〜っと近づいてくる感じとか最高です。

で、この屋台のシーンは、あたしにとっては最初の「泣きどころ」でした。
どうも、「娘を想う父親」ってシーンにあたしは弱いらしいです。

「曲がった事の嫌いな、欲しいものも我慢してきた自分の大切な娘が不倫をしている」

これは、父親としては相当ショックだっただろうな。
その傷ついた感じ、そして奈央子に対してどうやら厚意をもっているらしい青年に、娘の話を聞いて欲しい気持ち・・それらがやたらと切なくて、泣けました。

ベンガルに泣かされる日がくるとは思わなかった。


「運命」「運命」って、胡散臭いなー。あたしはもともと「運命」とかいう言葉を使わない性質なんで、全然ピンとこないです。


ああー、もう、あたしには沢木さんがただの気持ち悪い人にしか見えない。

私だけでしょうか。「沢木さんの魅力」とやらが、本当に判らないんです。
ちょっと大人で優しくて、甘い言葉を掛けてくれて、自分を判ってくれる。(ような気がする。)
だけど結婚してて、嫁はちょっと行動がキテて、それを止めることすらできない。
奈央子さんひとり守る事もできないまま、判で押したように「二人で頑張ろう、二人で幸せになろう」だの「運命だ」だの言ってみたりする。

奈央子さんが今の環境を捨ててまで、親を哀しませてまで欲しがる価値のある人なのかな?本当に?

そもそも、男の人の「判ったような言葉」ってどうにもこうにも胡散臭いんですよ。
沢木さんも言ってたけど、「もっと自分をさらけ出さなきゃ」とか言う人いるでしょ。「本当は弱いくせに、無理して強がるなよ」とか言う人もいるでしょ。

・・あのねぇ、今の世の中、女なんかみんな何かしら、どこか無理して生きてるんですってば。

「隠してても無理してるの判る」なんて言われて、それにほだされる女も単純だけど、そういう言葉が当てはまらない女のほうが多分少ないから!
頼むから、「俺の前でだけは素直になれよ」とかそういう判ったような甘い言葉を安売りするな。
と、言いたい。

ま、話逸れましたけど。


河田沙知子さんから過去の話を聞き、沢木さんとの事を「運命だ」と思えなくなった奈央子さん。
・・でも、なんの根拠もなく「自分がはじめての浮気相手」だと信じ込んでた奈央子さんもどうだろう。結婚してるしてないに関わらず、浮気する人って殆ど、繰り返しますよね?
不倫である時点で既に「運命」という言葉に矛盾が生じるわけだし、どうなんでしょうね。
てか、ここでもやっぱり沢木さんへの気持ちの盛り上がりと盛り下がりがあまりにも素早すぎて、感情移入のしようがありません。


「人生」を考える黒沢くん。(ベンチ座ってる時の背中がえらくかっこいいんですが・・・!)

奈央子さんは今不倫で苦しんでいて、それはもしかして自分がプロポーズを保留にした(断ってはいないですよね?)せいかもしれなくって、自分は奈央子さんが大切で、と言うかむしろ好きで、奈央子さんに笑っていてほしくて、そして自分はモンゴルへ行かなくてはならなくて・・
今黒沢くんは多分、まだ若い自分の人生の事よりも、11歳年上の奈央子さんの人生の事を考えてる。
まだまだ遊びたい年頃なのに、今苦しんでる奈央子さんの事を考えてる。

今日の、二度目の「泣きどころ」でした。


そして奈央子さんのもとを訪れる黒沢くん。胸には一大決心を秘めて。

「アネゴって、モンゴル行ってみたくないですか?」

悩んだ末の最初のアプローチがあまりに可愛らしくて、もう本当に黒沢くんが愛おしくなってしまうシーンでした。
でも、こないだプロポーズした相手がモンゴルに行く事について何とも感じてないらしい奈央子さんは本当に解せないです。今までどれだけ、彼の無邪気さに救われていたか・・まだ、判ってないのかな。
まぁ、その無邪気さに傷つけられた事もあるんだけども。

でも、「カラダ目当てか、それともお金目当てか」って考えながらティッシュで無意識に作ってるコヨリが本当に可笑しかった。こういう時の「負」の考えの巡らせ方は、本当にリアルで笑えました。


さて、やはり原作における森山さんの役割も担う事になった黒沢くん。
沢木さんに対する態度は、絵里子さんへの暴力(は無いようでしたが)に対してのものだけじゃないのは明らかです。事情がはっきり判らないまま「自分が何したか判ってんですか?」と詰め寄る黒沢くんですが、でもその行動は色んな想いを含んでるだけに責められないと思います。

でも、この展開なら黒沢くんがラガーマンである必要はなかったですよね。


奈央子さんが絵里子さんに「もう沢木さんとは二度と逢わない」と伝えただけで、沢木さんと奈央子さんの間でのはっきりした「決別」が無かったというのは不自然でした。
いっときであっても「運命」とまで思えた恋の結末って、こんな風ではないですよね。いくら奈央子さんの気持ちが萎えていたとは言え、それを沢木さんにきちんと言葉で告げないというのは、あまりにも不自然でした。


公園でのシーン。

「ていうか黒沢くんさぁ、ひとりでモンゴル行くのが怖いんでショ!」

・・この奈央子さん、可愛いと思ってしまった。ほんとに可愛かった、なんか。
で。

「そういうのも含めて、奈央子さんですから。そういう・・そのまんまの奈央子さんを、俺は好きんなりました。」

・・ここはもう、前後の矛盾とかここ数回の怒りとか全部抜きにして、泣けてしまいました。

やっと、奈央子の立場で泣きました。

「生きててよかった」のテロップのあとの泣き出しそうな顔が、もう可愛くて、可愛くて・・
こないだまで沢木さんが運命って言ってたやん!とかいう突っ込みはもうナシにして、もう奈央子はそれでいい、って思ってしまった。

そいで、
「な、なんで?」がもうあまりにも可愛いくて、「5分くらい」があまりにも可笑しくて、そいでやっぱり可愛くて・・涙とまんなくなっちゃった。

女ってバカだなーって思うけど。
「どんちゃん、今までと言ってること矛盾してるよ!」って自分でも思うんだけど。

・・でももう、なんかもう、黒沢くんがやっと伝えられたとかいう事よりも、ここでは奈央子が本当に可愛かったから・・「これでいいや」、って思ってしまいましたです。

・・何らかの辛辣な批評を期待してた方がいらっしゃったらごめんなさい。


黒沢くんの独白を聞きながら、眠っちゃった奈央子さん。
きっと、とても幸せな夢を見ているんだろう。

寄りかかって眠られて、嬉しそうに微笑んで、そんな奈央子さんに応えるようにちょっともたれかかる後ろ姿。

「人」っていう字になってるよ!
AくんとBくんになってるよ!

・・あ、あたし・・それを見てるC君だ・・・。


翌朝、元気にモンゴル行きを宣言した黒沢くん。
結婚の事まで口にした黒沢くん。

慌てて話を変えようとする奈央子さんも可笑しいんだけど、その後ろで嬉しそうな笑いを堪えきれずにいる加藤さんが、やけに嬉しくて・・またここでひと泣き。

そして、今日の「泣き」MAXは、そのあとの黒沢くんの笑顔でした。


もういい。
もうなんでもいい。

黒沢くんがこんなに幸せそうに笑っていてくれるなら、もう話の辻褄がどうとかそんなのはどうでもいいや、とさえ思いました。

黒沢くんをこんな風に笑顔にさせる事ができる奈央子さんは、きっとやっぱり素敵な人なんだ。

そんな風に思いました。


ところで株主総会って、自社ビルで開けるの?普通どっかのホテルの宴会場とか使いますよね。
そんなにデカい会議室があるのかな。商社はすごいな。

・・照れ隠しに、どうでもいいとこに突っ込んでみました。


さて、最終回はどうなりますか。
あたしの予想では、モンゴルに行くのは黒沢くん一人だ、という事になってはいますが。

もうひと波乱起こるのは避けようがないようですが、
最後にどうかまた、黒沢くんと、そして奈央子さんの笑顔が見れますように。
そしてできるなら、絵里子さんも最後は幸せでいてくれますように。



ドラマ観終わって泣き疲れてそのまま寝て、明け方起きてビール飲みながら書きました。
なので、誤字脱字とか多いかもです・・。スイマセン。






「最終話」 〜一歩、前へ〜


最終回、よかったと思うひとー!(←幼稚園の先生のイメージで☆)

はい、今「はーい」と良いお返事をされた方は、多分この先読まないほうがよろしいかと思います。
そんな、私の独りよがりの感想です。


では、ともかく。


えーと。
最初の40分くらい、正直ものすごーく醒めた目で見てました。

黒沢くんの出番が少なかったからじゃないですよ?
そうじゃなくて。
あまりにも、
話が薄っぺら過ぎて


「飛び降りる時は、あたしも一緒だからね」
・・って、なんでだよ。

わざわざ奈央子さんの勤めるオフィスの屋上(に、どうしてこんな簡単に入れるのかも疑問だが)で飛び降りようとまで思い詰めた人が、こんなにあっさりと心を入れ替えるのが、まずあまりにも不自然。
あんな説得ともいえないような説得で、あの壊れた人がおとなしくなっちゃうのは本当に、あまりにも不自然。
原作どおり、割腹自殺図るほうがむしろ自然なんでは・・と思ってしまうのですが。
(凄く余談ですが、東済商事というところは人のメールを勝手に開いてプリントアウトしちゃっていい会社なのかね?)

沢木さんにも、奈央子さんにも、あれだけいろんな事をしてきた絵里子さん。
そういう人が「一度死んだから」って理由で、あんなにすぐに物分かりよくなれるものかな。
あまりにも話が都合よく進みすぎじゃないですかね。

そして奈央子さんにしても、自分が不倫をしたせいだとはいえ、結果的に退職にまで追い込まれる原因となった人に対して、あんなに優しく接することができるものかな。

「ねぇ絵里子さん、幸せって何なんだろうね」
「奈央子さん・・それが判ってたら、離婚なんかしませんよ」


って会話も、まるで意味が判らない。


自殺騒動による職場やマスコミの騒ぎも、描き方がとても薄っぺらい。
テレビでコメントしてるのが山田美保子っていうのも、もうこの番組で遊んでるとしか思えませんでした。


そして何より。
この騒動による奈央子さんの苦悩が、あまりにも描けていなさすぎる。
辞表だの退職願だので変な豆知識を披露する必要は全く無い。
ここはなんとしても、
奈央子さんが悩み、苦しみ、そして決断する部分をきちんと描くべきだったと思います。

独身の、30を過ぎた女が「結婚」とか「転職」とかいう理由ではなく退職しようとする事は、実は物凄く大変なことだ。
その部分をここまでぼやけさせてしまうと、このドラマのテーマが全く無意味なモノになってしまう。

給湯室で女の子達を相手にもっともらしい事を語ってはいたけれども、突然ああ宣言されてもそれまでの苦悩が見えない分、あまりにも説得力がない。

このドラマを「11歳年下の男の子との恋愛」でなく「独身の30代女性」をテーマにして作ったのであれば、ここは変に黒沢くんとの未来を絡めたりせずに、その苦悩をきちんと掘り下げて丁寧に書くべきではなかったのかなと思います。

そもそも、ああしてモンゴルでの黒沢くんとの将来を思ってニコニコしている時点で、奈央子さんの決意だの覚悟だのがまるっきり甘ったるいものにしか見えなくなってしまった。
「退職願を受理してください」っていう言葉も、黒沢くんという「受け皿」があっての事にしか見えなくなってしまったし。
だって黒沢くんのプロポーズを断ったのは、退職を決めたあとに絵里子さんが沢木さんと離婚した事を知ったからなんですよね。

最後の女子の大群のシーンも、もう薄ら寒いとしか思えませんでしたよ、あたしには。
朝ワイドショーで見た舞台裏のほうがよっぽど泣けたもん。


加藤さんが部長と別れたこと。
そして禁煙を続ける事を約束させたこと。

リアルだったのは、今回あのシーンだけかもしれないなぁ・・。


■今週の「奈央子語り」

「全て無くしてゼロになりました。」
「あたしもう、ジタバタしません。」

・・黒沢くんっていう存在が(確約はないにしても)ある状態でそんな事を言われても、もはや説得力が全くありません。


その黒沢くん。
「金太郎」でのシーンはあったにしろ、奈央子さんに「待ちます」と伝える別れの場面はあってもよかったんじゃないのかなぁ・・。お見送りが立花さんだけっていうのもなんだかなぁ。
ま、あれはあれで(今回数少ない)いいシーンではあったのだけど。


モンゴルに着いた黒沢くん。
ここから何故か、話の展開が急にゆっくりになっていきましたね。

「馬?」
「うそぉん・・」
「・・嘘ぉ!」
「ともだち!馬大好き!」


何だか、「世界ウルルン滞在記」みたいになってます(笑)。余程黒沢くんのシーンを入れたかったんでしょうね。


何度もメールを送ってくる黒沢くん。
その内容は決して甘いものではなく、そして奈央子さんもそれに対してベタベタと長いメールを送り返したりはしない。
想いが無いからではなく、想ってるからからこそなんだろう。
そこは、よかったかな。

同居している同僚(これが水川あさみっていうのもちょっと豪華)がパーティーに行くのに、そのパーティーには奈央子さんは御呼びではない。そんなシビアな現実を見せたのもよかった。


だけど沢木さんと奈央子さんの再会は、なんだかとってつけたような薄っぺらい感じでした。
浮気を繰り返して絵里子さんを苦しめた沢木さんが、結局は何の罰も受けてない感じなのも、なんだかね。
これじゃ不倫なんてやったもん勝ちかいって事になっちまいますわな。

先週あれほど怒りでブルブル震えていたものの、奈央子さんと別れた事でそう苦しんだようにも見えなかったしね。
そこも、全然描ききれてない部分でしたね。

ま、製作側としてももう、沢木さんのその後なんてどうでもよかったんでしょうね。

司会者が奈央子さんである事に、誰よりも早く気付いたのが黒沢くんだっていうのはよかった。
そして「金太郎」で奈央子さんに遭遇した時の、黒沢くんの嬉しそうな顔もよかったな。

今回の「心の声」はここで来たんですね。
心が読めなくて目を凝らしあってる二人はなんだかとても可愛かった。

そして桜の木の前での別れのシーン。
奈央子さんの明るい表情と、多くを望むのではない、「メールちょうだい」っていう願い。そして黒沢くんが見せた胸の前での「バイバイ」が、とてもよかったです。

「電源ないー!」って走る黒沢くんも可愛かった。

ちなみにモンゴルと日本との時差ですが、ウランバートルは日本の1時間遅れだそうです。日本の朝8時は、ウランバートルでは7時となるわけですね。
ただし、3月から9月までは「サマータイム」を採用しているので「時差は無い」って事になってるそうです。
・・はて?


「モンゴルは今日もいいお天気です。」

同じ言葉を、モンゴルにいる黒沢くんは日本語でメールに綴り。
日本にいる奈央子さんは外国語教室でモンゴル語で語り。

そんな「つながっている」感じの終わり方は、よかったと思います。
二人の未来も、きっともうすぐ繋がるんだろうって思えたし。

モンゴルの太陽の下、約束のメールを送って微笑む黒沢くんを見てて、今回ようやくちょっとだけ泣きました。


最終回、後半はよかったと思います。
だけど、やっぱりここまで結構真剣に見てきた者としては、前半の薄っぺらさがどうしても気になってしまいました。
後半のモンゴルのシーンを半分に削ってでも、奈央子さんの苦悩は描くべきだったと思います。私は。

このドラマを
「赤西仁祭り」として捕らえていいなら、これでいいんだろうけどさ。


そういう目で見るなら

唇にビールの泡つけてる黒沢くん とか
その泡を舌で拭う黒沢くん とか
「すげぇ長い5分間でした。」 とか

「赤西仁のファン」として満足できるシーンはちゃんとあったんですけどね。



日テレのドラマだから期待してただけに、残念でした。
丁寧に描けてる部分とそうでない部分の差がありすぎました。

次に、期待したいです。


最後に、仁。
本当にお疲れ様でした。