ワールドグランドチャンピオンズカップ2005 (「グラチャン」)
                      at東京体育館 2005.11.15(開会式)
 


さてさて、グラチャン。

開会式が何時からか、というのは明確には聞いてなかったのですが、5時をまわったあたりから会場の照明も落ち、だんだん「何か始まるっぽい」空気が漂ってまいりました。

何だかざわざわし始めた・・と思ったら、スタッフさんに伴われて白いマフィア衣装に身を包んだ聖が何故か一人で登場。
放送席に着いて何か行うと(あとで放送を見て、各プロジェクトについてのコメントを撮ってたということが判明。)会場を横切って去っていく・・のですが、その出口がスタンド2列目の隅のほうにあったあたしの席のすぐ近くだったんです。
で、そのへんの席の人達(私を含め)で「聖〜、聖〜!」って声を掛けてたら、聖がふっとこちらを見上げて人差し指を立て、「シーッ」ってやってから去って行きました。


しばらくすると会場にゆっくりとスモークがたかれはじめ、そして「今回の開会式のオープニングはKAT-TUNが行います!」みたいなアナウンスも流れ。

まずは、豊野中学校吹奏楽部による演奏。

と、私から見て正面の出入り口に、亀、じゅんの、中丸くんと、あとジュニア達が沢山固まっているのが見えました。・・ってことは向こう側(会場入り口に近いほう)の出入り口に仁がいるんだな、とそちらを凝視するも、確認出来ず。

そして演奏曲は、「絆」に。

で、KAT-TUNの存在も気になるしマーチングバンド・・というかアズも気になるし(すぐにどの子かわかりました)、あっち見たりこっち見たりしていたところ・・待機してた亀、じゅんの、中丸くんがステージに向かってきました。
反対側を見ると・・仁!仁!仁です!!(勿論、聖と上田くんもいます。)

ゆっくりと会場を練り歩く彼らの姿には「初々しさ」のカケラもなく、あるのは頼もしいまでの貫禄

立ち位置につき、そして歌い始めたその姿はもう、神々しくすらありました。

放送で見ると音が取り辛そうで外れてるような感じでしたが、実際そこにいた時はもっと普通に素敵に聴こえてました。
でもって、振りもかっこよかった。

仁のその伸びやかな歌声を聴いたら、ふわふわの髪を見てたら、なんか安心して涙がでてきました。


そして曲が終わると、6人は一人あたり3枚くらいのフリスビー(サイン入りだったのかな?)を手にし、客席に投げ入れると去っていきました。

去るときに仁、さっき聖が「シーッ!」ってやったのと同じ所から出て行こうとしてこちらに向かってきたので、みんなで呼んだり手を振ったりしてたんですが、そしたらふと顔をあげてニヤッと笑い、スッと短く手を振って出て行きました。


・・堪能


このあと開会式やら偉い人(←ええー!)のご挨拶などがあり、いよいよ日本×ポーランドの試合。

KAT-TUNが赤い応援Tシャツを着て(しかし下がマフィア衣装のままなので、なんか変・・笑)静かに現れ、KAT−Uは東コートエンド席の前にしつらえた席に、そして田中。は北コートサイド席前の実況席の隅に、それぞれ着席。
てっきりNEWSの時のように客席の中に座って応援するんだと思ってたので、これは意表をつかれました。

さて。
会場に入ってくる段階で、じゅんのはずっと大きいほうの「グラチャン」を頭の上に乗せていました。
そして左端にひとつ空席を空けて、左からじゅんの、上田くん、亀、仁、の順に並んで席に着きました。

で、この時。
じゅんのがずっと頭に乗せてた「グラチャン」を抱え直したと思ったら、何かを思いついたかのように自分の隣の空いてる椅子にそれをちょこんと座らせ、そして隣の上田くんに「みてみてv」というようにニコニコと笑いかけ、その様子を見せていました。
上田くんが何か答えて、しばらくするとじゅんのはまた「グラチャン」を自分のひざに座らせなおしてました。
そのあとの試合中、その「グラチャン」はずーっとじゅんのの膝の上が定位置。(あの「グラチャン」になりたい・・・!!)
じゅんの、なんだかすごく「グラチャン」を可愛がってる(?)ように見えました。


しばらくすると仁が後ろを振り返り、ちょっといたずらっぽく笑いながら誰かとなにやら話してます。
誰?と思って見ると、そこにいたのは馬場アナウンサー。
すると今度は上田くんが馬場アナウンサーの方を振り返り、右手をじゅんのの背中側から伸ばしてその隣の空いてる椅子の背を「ぱんぱん」と叩き、「ここ、ここ!」というようにニヤッと笑って示していました。

・・その仕草と表情を見てて、なんだか上田くんに「男」を感じました

そして、馬場アナウンサーはじゅんのの隣に着席。


試合前のウォーミングアップ中に一度ボールが仁のほうに飛んできて、仁はものすごくびっくりし、縮こまって避けていました。・・仁ファンの方々が「仁ならこうやって避けるだろうな」って想像する、そのまんまの姿です。おそらく(笑)。

つまり、最強に可愛いお姿だったのですv


いざ、試合開始。

試合の流れは放送を見ていただくとして(手抜きじゃないもん!)、以下はあたしが見たKAT-TUNです。


・・えーと、じゅんのと上田くんは馬場アナウンサーとしきりに話していたと思います。試合を見ながら、いろいろ。
そして、熱く応援してました。
じゅんのは「ニッポン、チャチャチャ!」のコールの時には例の「グラチャン」を頭にのっけて、その両手を持って「チャチャチャ!」ってリズム取ってるんですよ。
それがもう、えらく可愛かったです。

亀はテレビで観るとおり、本当に熱中して、全身で応援しているという感じでした。
決して近い席だった訳ではなかったのに地声もいっぱい聞こえたし、ポイントが入るたびに「椅子ごと倒れるんちゃうか」と思うくらい大きくのけぞって拳を振り上げて・・自分も野球をやってるだけに気持ちが解るって部分もあるんだと思うんですが、それでも今、KAT-TUNの他の誰よりも忙しいはずの亀のその姿には、感動すら覚えました。
最後の方はもうポイント入るたびに立ち上がって、後ろのコートエンド席に向かって拳を振り上げたり。
うん、本当に立派でした。

あと、やたら水分をとってました。
小さいサイズのペットボトルをそれぞれ持ってるんですが、いっぱい叫ぶから喉が渇くみたいで、しょっちゅう水を飲んでました。
すぐに飲み終わって、そのたびに仁の横に置いてある大きなクーラーバッグに手を伸ばして、新しい水を取り出して飲んでました。(そのうち外側のラベルをはがした水が無くなってしまったらしく、スポーツドリンクのペットボトルのラベルを自分で剥いで(笑)飲んでました。)



そして、仁。
仁です。

仁は、いつもの仁でした。
よくも悪くも、本当にいつも通りの「仁」でした。



「元気がない」ように、見えたかもしれません。
「やる気がない」ように、見えたかもしれません。

ほとんど座ってて、テーブルに肘をついてて、他の3人のリアクションに比べると本当に静かな反応だった仁。
遠目だったり画面でちょっと見た感じだったりすると、そんなふうに感じたかもしれません。


でも。

試合終了後に自分でも言ってましたが、仁は「見入っちゃう」人なんです。多分。
目の前の試合は片面から縦に見る形で展開されているから、多分ボールの流れが解りづらいと思うんです。
だからなのか、仁は俯き加減で目の前に置かれたモニターを凝視してる事が多かったです。
じいっと、見てました。

見てると、仁の表情がくるくる変わるんです。
「おっ」ってびっくりしたり、「おおー!」って喜んだり、「ああー」って悔しがったり。
遠目で見てると動きはないんだけど、表情だけは本当にくるくる動くの。


真剣に、試合の流れを追っている。
あたしには、そんなふうに見えました。


あと。
タイムアウト中に会場全体で「ニッポン、チャチャチャ!」ってやってるとき、見てると仁だけ先にやめちゃうんですよ。

それも、「やる気ない」って思われたかもしれない。
実際、あたし自身「なんで?」って思ってました。
でも気をつけて見ていたら、仁のその姿は「間違ってない」って事が判るんです。

一緒に観てた親ビンに言われて気づいたんですけど、会場も仁以外のメンバーも、コートの準備が整ってサーブが打たれてもまだ、あと2回くらいは「ニッポン、チャチャチャ!」をやってるんです。
でも、仁は選手がサーブの打とうと構えたところでぴたっとやめるんです。

観戦マナーとしては、仁のそれは正しいですよね?


遠目には「リアクションが薄い」ように見えるのかも知れないけれど、じっと戦況を見守り静かに一喜一憂して応援している・・

それは、ひとつのとても真摯な応援の姿だと、あたしは思いました。



・・正直に書きます。


あたしは、そんなふうな仁も好きです。

計算ができなくて、不器用で・・

記事がでたあとの初めての公式の場で、いろんな意味で注目を集めてしまうだろう事が判っている・・そんな場面ですらも上手く立ち回れない。

そんな仁も、とても好きです。



だけど。

それでも。


昨日は、頑張ってほしかった。
自分を偽ってでも、少しだけ無理をしてほしかった。


あたし達は仁が好きだから「仁、なんでおとなしいの?」って思ったらよく観察して、「ああ、そういう事か」って、その理由を解明することが(合ってるかどうかは別として)出来るんです。

周波数の合わないチャンネルのラジオ番組を聞くときみたいに、ラジオを持ってトイレに行ったり玄関に行ったり、アンテナ伸ばしてあっち向けたりこっち向けたり・・
そんなふうにこちらから努力してやっと、「あ、仁はこういう子だから、こんな行動をするのかぁ」って納得する事ができたりするんです。

だけどそうでない人や、バレーボールのファンでKAT-TUNの事など興味のない人から見たら、周りのメンバーが大きく喜びをあらしているだけに余計に、その姿は「元気がない」「やる気がない」ようにしか見えない。
そう見える人がどうこうという事では決してなく、問題はやっぱり「そんなふうに見える行動しか出来ない」仁のほうにあって。


普段の時なら、それでもいいんです。
ほかの人のファンから「みんなちゃんとやってるのに、仁は」って思われてしまうのかもしれないけど、みんなと同じように出来るにこした事はないんだけど、それでも「あたしは仁がこうだって判るから、それでいいもん」って思えるんですよ。

でも、今回は。
注目を集めてしまう事が明らかな今回くらいは、言葉を悪くしていえば「もっと要領よく」立ち回ったっていいじゃないか。

そんなふうに、思ってしまいました。

そんなふうには出来ない仁があたしは好きで、仁には変に自分を作ったりはしてほしくなくて、・・いつもそう思ってるあたしだから、それは本当に矛盾した考えなのだけど。


だけどこんな時にそれすら出来ない仁の不器用さが、愛しいと同時になんだかとても歯痒くて。
そういう、「自分の気持ちの折り合いがつかない」という感じもあって、もうなんか自分でも混乱してきて。

試合がかなりエキサイティングな展開になってて、だから試合中はもう、コートの中の試合の展開に真剣に見入っちゃうんです。
でも、ポイントが入って試合が止まると、気になって仁を見ちゃうんです。

「ニッポン、チャチャチャ!」ってやってる時も、なんかだんだん心は仁に向いてしまって。(純粋にバレーを応援してる方達や選手には、本当に失礼な話なんですが。)


親ビンから「どんちゃん、何を応援してるの?」って聞かれて、思わず

「仁です」

って即答してしまったくらい、心の中が「仁、お願い!」っていう感情でいっぱいになってしまって。


だからもう祈るように、自分の中の矛盾とかもとりあえずそっちのけで、「仁、お願いやからもっと大きなリアクション取って!」とか思ってました。


そしたら。

最終セット、大きく離されてしまって、だけど連続ポイントでどんどん追い上げていって。

そうすると仁の反応が、だんだん大きくなってくるんです。
最後の方には、ポイントが入るたびに立ち上がるの。

もうあたし達はそれを見て、

「立った!」

「仁が立った!」


って大興奮。


それで「なんかこれ、『クララが立ったわ!』みたいじゃないですか!!」とか言ってたら親ビン、あたしを見て「やだー、このひと泣いてる!」って。


・・そうです。
どんちゃん仁を心配するあまり、立ち上がった仁を見て泣いてました。(痛)



なんか、「願」をかける時ってあるじゃないですか。

「あの信号が渡れたら今日はいいことがある!」とか、「あのパンがまだ売れ残ってたら、今の悩みが解決する!」とか、根拠とか全然無いのに「何か」に縋っちゃう時、あるじゃないですか。

昨日のその時の私には、目の前の試合がまさにその「何か」で。
だから「ここでもし逆転できたら仁はもう大丈夫!」とか、思わずそんな「願」をかけてしまってました。

だからもうほんとに、日本チームと仁とを一生懸命、祈るように応援してました。


だから、負けて本当に残念でした。



その瞬間、「ああ・・」って、会場中が溜息をついたみたいになって。



だけど。

その時もやっぱり仁はきちんと状況を見ていて、誰よりも早くスッと立ち上がると、選手達に向けて拍手を送ったんです。
そしてそれに続くように、会場中が暖かい拍手に包まれたんです。


そんな仁を見て、「仁は仁なりに、ちゃんとやってるんだ」って事を、改めて思いました。
「だから、大丈夫なんだ」って思いました。


・・それでもやっぱり、どこか歯痒くて。

試合が終わってちょっとだけ飲みに行ったんですけど、その時もやっぱりあたしは、落ちたまま浮上できずにいました。


雑誌に載ろうが誰に何を言われようが平気だって思ってるのに、「きっとこのあとまた『仁やる気なかった』って叩かれてしまうんだ」って思ったら、何だかもう本当に、心配で。

落ちたまま、帰宅しました。(←あたしにしては珍しい。)



でも。

なんというか、仁ファンって逞しいというか、仁に似て「ナントカ」なのか。


夜行バスが道路事故で遅れるというハプニングにも見舞われつつ家に帰って、とにかく前夜のグラチャンの模様を見たんです。

そこには、リアクションはおとなしいながらもしっかり試合を見詰めている仁の表情が、ちゃんと映っていました。
試合前にパタパタと「グラチャン」の真似をする仁が、映っていました。


で、それ見たら、あっさり浮上できてしまいました。(早!)


勿論、状況は何も変わってない。
やっぱり見方によっては、「やる気ない」ように見えるのかも知れないし。


だけど、あたしには画面から「一生懸命応援してる仁」が伝わってきたから。
きっと、あたし以外のひとにも伝わるって思えたから。

いつか、伝わるはずって思えたから。


なので、浮上(笑)。


いやー、試合の日の昼間、親ビンとも言ってたんですよ。「仁ファンって逞しい」って。

踏まれても踏まれても起きあがる。

もう、牧野つくしか仁ファンかって勢いですよ。



うん。

あたしはこれからも、踏まれよーが蹴られよーが、仁を見続ける。
見失いそうになっても、アンテナをいっぱい伸ばして仁をキャッチしつづける。


そう、思います。



※これは、グラチャンのレポなのか?
※しかも、田中。の事書いてないやん!