この製作のきっかけは古典電脳物語というホームページおよび本があることを知ったことです。
そこでマイコン創世記の回路を再製作し、当時のBASICインタプリタを走らせている様子が紹介さ
れています。またそのBASICインタプリタが公開されいます。現在のパソコンはintelまたはmotorola
の8bit-CPUでBASICインタプリタを走らせたのが原点と言えます。当時自分もそのような回路を製作
したのですが、結局はBASICインタプリタを走らせるところまではいきませんでした。そこで自分の
技術力も財力も充実し社会の技術インフラがはるかに発達した今になって再挑戦したくなりました。
幸いなことに行き付けの部品屋で沖電気の8085フラットパッケージを発見し購入。コンパクトを狙って
こんな2段構成のボードになりました。
CPU : MSM80C85AH-GS (沖), 鈴商で購入(もう売り切れ)
ROM : 28F001BX-T(intel), サンエレクトロで購入
RAM : SRM2B256SLMX (epson), 秋月で購入
USART : TMP82C51AM (東芝), 共立(大阪)で購入
オリジナルとソフト互換になっていますが、グルー論理ICの使いは変えています。
まずアドレスラッチの373は端子配置が使いにくいので573に置き換え。293は入手できなかった
ので393を使用。またチップセレクト関係はゲートを減らしてシングルゲートに置き換え。
ぜんぶCMOSです。水晶発振は発振子でなく発振モジュール使用。発振子だと裏と周囲をグランド
で囲ってやる必要があり基板面積を食います。
次の写真が1段目の裏と2段目の裏です。
1段目の裏にはUSARTが張られ、2段目の裏にはRS232Cレベルコンバータが張られています。
古典電脳物語のホームページからダウンロードしたBASICインタプリタをフラッシュに焼いて
テストプログラムを走らせたところです。1から10までを合計しています。
なお端末エミュレータを黒地に緑字にするのはグリーンモニタの記憶がある人に限定されるでしょう。
昔の専用端末はオシロスコープの画面のようでした。(2008/11/09)
現在の古典電脳物語ホームページはここになります。
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/officetetsu/sbc/index.html
役立ちました。ありがとうございます。
このホームページを見た方より自分もこんなのやってるとのメールをいただきました。
それ見てたら秋葉原でセラミックパッケージの8085が売ってることを発見。やはり見栄えします。
ということで釣られてDIPの40ピン版を製作してみました。
USARTは沖のPLCCを使用、RS233Cレベコンは秋月に売ってる0.65mmピッチのものを使用でコンパクトです。
フラッシュメモリも秋月のEN29F0002を使用。基板は緻密な感じに仕上がり気に入っています。
製造はマレーシアのSilverCircuitsに依頼してます。
(2008/12/23)
ロシア産の8085を入手しました。ロシア文字でИМ1821ВМ85А。英字でIM1821VM85A。
しっかり動きました。パッケージの足ピッチが2.54mmでなく2.5mmでした。
丸ピンのソケットでは収まららず、平ピンのソケットではOK。
ソ連時代でしょうか。捺印の最後の行の89は1989を意味してるかもしれません。
ノボシビルスクの企業のようです。ロゴが一致します。
http://www.okbnzpp.ru
Novosibirsk Factory and Design Bureau of Semiconductor Devices と言うようです。
ノボシビルスク半導体設計製造局てとこでしょう。
製品リストにこの型番が出ています。ロシア語仕様書をダウンロードできます。
もしかして現役生産?
http://www.okbnzpp.ru/default.aspx?page=products&id=40&okb_nzpp=0
ボードは8085コレクションを動かすために新たにブルガリアOlimexに発注。前記メーカーは品質
的にいまいちでした。Olimexは金色がいいです。
(2009/02/06追加, 2009/02/09変更)
本家intelの8085を入手。セラミックの板2枚を張り合わせたパッケージです。RAMは東芝TC55257DFLを使用。
このあたりのRAMはほぼ全部互換ですが改めて確認してみました。USARTはSOPパッケージが入手しやすいので
それ用にパターン変更。
(2010/06/27)
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