宮沢賢治の原作を劇にアレンジしたものです。私は、その劇場で同じ題名の本を買いました。後で、読みましたが、 井上ひさしは言葉の魔術師だと思いました。なぜか、名演は井上ひさしの劇団の芝居が多かったので、幾つか見ましたが、どれも面白かったです。それから、読書の方でも彼の作品を読むようになり、一時は夢中になった時もありました。
オブラという雑誌が創刊されました。その特集が楽問(がくもん)のススメでしたので、買ってきました。その中に作家の 井上ひさし氏が伊能忠敬の話を書いていました。伊能忠敬は江戸時代に日本地図を作った人として有名ですが、彼が測量を勉強しだしたのが、50歳の時です。そして、56歳の時日本全国を測量する旅に出て、17年間に3500万歩(地球1周分)を歩いて、あの正確な日本地図を作りました。満足な測量器械のない時代ですから、歩測(人間の歩幅を基準にする測量法)が中心でした。井上氏は、人生二山説を唱えていて、定年までの第一の人生と、その後の第二の人生です。そして、第二の人生にも、山というか輝きが必要だと言っています。人のため、世のために役立っているという意識と、自分が楽しんでいるという意識が両方あって、始めて輝けるのでしょう。私も、頑張って輝かねばと思っています。
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