<私の叔父さん>を読み終えました。「
恋文」という短編集の中にありました。お互いに好きなのに結婚できないのは、本当にせつないですね。好きなのに好きと言えず、いい人だけど好きでもない男と結婚する。子供が生まれ主人の店のために借金を頼みに来て、子供と一緒に5枚の写真を撮ってもらう。どう見てもふざけているとしか見えない写真に秘密があった。彼女の娘の登場と妊娠騒ぎで、その秘密がわかります。5枚の写真の口が<あいしてる>と言っているわけです。この謎解きはミステリー作家の彼の本領発揮です。彼の短編にはこんな粋な謎解きがでてきます。だから、大好きでした。死んでからも20年近く思い続ける、それも精神的な愛のみで、これこそ究極の愛の形でしょう。
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