アルマゲドン

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アルマゲドン h13.2ビデオ

監督:マイケル・ベイ

出演:ブルース・ウィルス(ハリー・スタンバー)リブ・タイラー(ハリーの一人娘グレース)ベン・アフレック(グレースの恋人A・J)

 

 
  隕石の衝突が相継ぎ、地球上の各地で甚大な被害が起こった。その原因をNASAは秘密裏につきとめ、ことの重大さに驚く。それは、地球に小惑星が急接近し、それが衝突すると人類が滅亡するという、危機的な状況に追い込まれているのだった。人類に残された時間は後わずか18日間。

 NASAは、これを回避するためのあらゆる方法を考え検討した。その結果、唯一現実的で効果があるものとして、『小惑星にスペースシャトルを着陸させ、その地中深く(約240m)穴を掘り、そこに核爆弾を埋め、爆破させる』という計画が提案された。それによって、小惑星を分割し、軌道を変え、地球との衝突をさけるのだった。しかし、小惑星の堅い酸化鉄の地盤を、地中深く掘り進むには、特殊な能力がいる。これができるのは、世界で唯一油田堀のプロである、ハリー・スタンバー(ブルース・ウィルス)だけだった。ハリーには、一人娘のグレース(リブ・タイラー)がおり、彼女にはA・J(ベン・アフレック)という恋人がいた。彼はハリーの会社で働いていた。

 大統領命令でハリーがNASAに呼ばれ、人類を救う危険な作戦が告げられた。この困難な作戦を成功させるには、掘削のプロ達を集める必要があるとハリーは考えた。そこで、ハリーの息のかかった、その道のエキスパートの8人が選ばれたが、彼らは、一癖も二癖もある男達だった。その日から、宇宙飛行士としての過酷な訓練が始まった。このにわかづくりの飛行士に、NASAの職員や国軍の司令官から批判が続出した。しかし、これしか地球を救う道はないと、NASAの総指揮官であるトルーマンは、これを支持した。

 訓練も無事終了し、地球絶滅の日まで後3日になり、2台のスペースシャトルに分乗し、小惑星へと旅だった。途中、ソビエト宇宙ステーションで燃料補給をして、月に向かい、月を一周して小惑星に軟着陸する予定であった。しかし、ソビエトの宇宙ステーションは老朽化し、燃料タンクが漏れて火災になった。危うく人命を失い、シャトルが破壊される危機であったが、危機一髪何とか切り抜けることができた。さらに、小惑星に近づいたが激しい乱気流のため、A・J達の乗ったシャトルは墜落してしまった。また、ハリー達の乗ったシャトルも、予定地点に離陸することができず、最悪の地盤の所へ着陸せざるを得なかった。掘削をするには、最悪の場所だったが、そんなことは言っておられず、さっそく掘削が開始されるが、固い地盤のため、思うように掘れない。残り時間から換算して、240m掘るのは無理と考えた船長は、国防総省の命令である、第2案の実行に移る。それは、核爆弾を小惑星の表面で爆発させるものだった。(これは、花火を手のひらで爆破させるようなもので、手はやけどするが致命傷を与えない。小惑星を完全に破壊するには、手で花火を握り締めるように、地中深く核爆弾を埋め、爆破しなければ意味がない。)船長は、最初から、第1案がだめなら、第2案でいくように、命令されていたのだった。

 しかし、第1案を諦めることは、人類の滅亡を意味していた。ハリーは船長に対して、何とか自分たちを信じてくれと、必死で説得する。そのかいあって、思いとどまらせることができたが、そこから、さらに無理をして掘ったため、機械が壊れてしまった。これで万事休す。交信が途絶えたこともあって、NASAでは絶望感がみなぎった。そんな時、墜落し全員死亡したと思われていた、もう一台のシャトルの乗組員3人(AJやソビエトの宇宙飛行士等)が、アルマジロに乗ってやってきた。勢いついたハリーは、再び掘削を始める。AJの強気な掘削が幸を奏し、残りわずかの時間という段階で240m掘ることができた。しかし、安心するのもつかのま、核爆弾のリモコンが故障し、手動でしか動かなくなった。そのため、誰かが小惑星に残り、スイッチを押す必要があった。ハリーは自分がと名乗り出るが、他の隊員が承知しない。結局くじを引くことになり、AJが残ることになった。最後の別れと言いつつ、エレベータで下まで送っていったハリーは、ちょっとした隙に、AJをエレベターに押し込め、自分が外に出た。それは、娘の幸せのために、AJを救ったのだった。少しの猶予もないスペースシャトルはハリーを残して、間一髪発進した。ここで、スペースシャトルが小惑星を離れるまでの間、NASAにいる娘とハリーが交信をするシーンがある。最も感動的なシーンである。いつも喧嘩ばかりしていた二人であるが、娘は父をずっと前から尊敬し、大好きであったことを告げる。また、ハリーは、AJを仕事ができしっかりした男として認め、二人の中を許した。これからは、二人で幸せに暮らせ、この言葉を最後に交信は終わった。小惑星の衝突まであとわずかという時に、スイッチが押され地球は救われた。シャトルに乗って帰って来た男達は、人類を救った英雄だった。AJと娘は固く抱き合うが、そこにはハリーはいない。船長が娘の所に近寄り、『人類で最も勇敢であった男の娘さんと握手がしたい』と手を差し出す。

 

 


◎ この映画はいろいろな形の、親子の絆を描いている。ハリーは片親であるから、よけ い娘をしっかり育てたいと望んでいる。だから、変な男(自分の気に入らない男)には、 娘はやれないし、つきあわせない。娘に、口うるさく言っているのは可愛いからだ。娘 がAJと付き合っているのは知っているし、AJを半人前のように扱っている(これは、 彼を鍛えるためだ)が、見込みのある男だと思っている。口とは裏腹に、彼の能力を高 く認めている。娘も干渉ばかりし、娘の自由を認めない、そんな父親でも好きで、態度 では反抗しているが、心の奥の方では自分のためだと理解している。

◎ 娘の真の幸せが、AJとの結婚にあり、自分との関係ではないことをハリーは十分知 っている。シャトルに乗る込む時、娘と絶対に生きて帰って来るとの約束も、AJの命 との引き替えなら、破るのが当然だと思っている。自分の命を娘のために、犠牲にする という父親の心情に涙する。

◎ もう一つの感動の物語。離婚した妻の所へ、シャトルに乗り込む前日、最後の別れに 訪れた飛行士が、自分の子供に会おうとする。しかし、、母親からはセールスマンのお じさんとは話をしないと追い払われる。この男、ろくでなしの父親で仕事や遊びのため に、家庭を顧みない男であった。それが、英雄として帰ってきた時に、母親が彼のこと を本当のお父さんと、子供に紹介する。この子供を抱き上げる、男が一番かっこよく見 える所だ。

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